【ジョンソンコントロールズ・オートモーティブ】良いクルマを作ってもらうために
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世界の3台に1台が同社のシートを装着しているという同社。当然、将来のシートも見据えて開発している。その中のひとつ、『シーティング・デモンストレーターSD15』について、ジョンソンコントロールズ・オートモーティブジャパン社長の内田博之氏は、「レーザープリンターは、繊細にプリントが出来るので、表皮に影などを上手につけることで、普通のシートがあたかもスポーツシートのように見せることが出来る」という。また、シートが汚れない素材や、肌触りが良いにも拘らず汚れてもすぐに拭き取れる素材なども開発している。
更に、「前後4つのシートそれぞれが自由にポジショニングしたり、バックレストを全部倒したり、また、フロントシートを全部前に出したり、あるいは対面にしたりなど、自動運転だからこそ出来るレイアウトも考えている。その為には軽量化やシートを薄くする技術、センサーなどが必要になる」と説明。
そして、「最も重要なのは安全性だ」と内田氏。「ぶつかったときにどのポジションにいれば一番安全かも考えて動くのがこのシートだ」と話す。これまでは常に進行方向に向いていたが、今後は横や逆に向くことも想定される。そこで、「いかなる方向でも、衝突時には一番安全な方向に向くということを考えている」と明かす。
同社は今年の秋にジョンソンコントロールズから独立しアディエントとしてスタートする。内田氏は、「これまで通り、自動車に限らず列車や飛行機なども含むシート事業に特化していく」という。そして、「我々はアメリカの会社なので、その地域の売れ行きが落ちれば必要がないとすぐに撤退されてしまうかもしれない。従って、我々は日本のサプライヤーよりもはるかに真剣に日本メーカーに良いクルマを作ってほしい、そして売れてほしいと思っている。それが我々の基本的な精神だ。日本のクルマがいいクルマになってほしい。その為にいい部品を供給するのが我々の役目なのだ」と語った。
《内田俊一》
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