【6輪生活】実は“バイク離れ”していなかった…イマドキの若者たち | CAR CARE PLUS

【6輪生活】実は“バイク離れ”していなかった…イマドキの若者たち

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【6輪生活】実は“バイク離れ”していなかった…イマドキの若者たち
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日本国内での二輪車の出荷台数は、1980年には約237万台であったが、2016年にはその1割強の約34万台まで減少し 、バイクの新車販売台数は縮小傾向にある。
しかし、ここ最近はリターンライダーの増加や、バイク好き芸能人の出現・番組での企画化、二輪車限定で最大2日間利用できる高速道路の定額乗り放題サービス「首都圏ツーリングプラン」といったバイクに焦点をあてたサービスや、ヤマハのスポーツモデル「YZF-R25」購入者の約半数が29歳以下であるなど、若者にもバイク人気が戻りつつあることが表れている状況となっている。



このような市場背景を受け、ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、代表取締役社長 柳 弘之、以下ヤマハ)は、バイクに関する意識調査を実施した。


【調査概要】
・調査期間:2017年9月29日(金)~ 2017年10月1日(日)
・調査地域:全国 ・有効回答数:1,038件
・調査方法:インターネットリサーチ
・性/年代:男女/18歳~29歳




◆デジタルに囲まれたバーチャルな日常に物足りなさを感じる若者たち

今の若者たちは、世の中に対してどのような意識を抱いているのだろうか?
「テレビやネットを見るよりリアルな体験がしたい」と答えた人は約6割となった。また、「日常に対する窮屈さを感じるか」どうか聞いたところ、約6割が「窮屈さを感じている」と回答した。物心ついた時からネットに慣れ親しんできたデジタルネイティブ世代は、日常に物足りなさを感じ、リアルな体験を求めていることが明らかになった。


◆物足りなさ感じる若者、バイクにエモる!

そんな彼らの6割近くが、バイクに対して憧れを抱いていることが分かった。また、免許非保有者でも2人に1人が憧れを抱いている。その理由は、「風を感じられそう」「開放感がありそう」「自由になれる気がする」「刺激がありそう」など、エモーショナルな体験が上位にあがっている。日常に物足りなさを感じているデジタルネイティブ世代は、開放感やワクワク感を得られるリアルな体験に憧れを持っていることがわかった。



◆二輪免許取得を断念する「3つの理由」

バイクに憧れを持つ非免許保有者に、免許を取得しない理由を聞いたところ、8割以上が「転倒が怖い」、7割以上が「バイクの購入費/維持費が高い」、「運転が難しそう」 、「免許取得の費用が高い」と回答。
また、7割近くが「バランスを取るのが難しそう」「車のように運転できなそう」「万が一の経済リスクが高い」と回答している。憧れながらも、「転倒の恐怖」、「経済面」、「運転技術習得への不安」の3つの理由から、免許取得を断念している。




◆免許はあっても、依然として立ちはだかる「経済的要因」「転倒の恐怖」の壁

免許はあるものの、乗っていない人にその理由を聞いたところ、7割近くが「バイクの購入費/維持費が高い」という経済的理由で乗ることを断念している。また半数近くが、「転倒が怖い」「ブランクが長い」など、運転に対する不安から諦めていることが明らかになりました。
しかし、彼らの8割以上(81.9%)は「再びバイクに乗ってみたい」と回答するなど心まで離れているわけではないことが明らかになった。



◆バイクの選択基準は“デザイン性”と“安全性”

断念バイカーはどのような判断基準を持っているのだろうか?
免許保有・非保有の断念バイカーに、どのようなバイクに乗ってみたいか聞いたところ、免許保有者は「デザイン性に富んだバイク」「安全性能の高いバイク」「スピードの出るバイク」が上位になる結果となった。免許非保有者では、「安全性能の高いバイク」がダントツのトップとなり、続いて「デザイン性に富んだバイク」、「スピードが出るバイク」となった。また、「ダイレクトな操作感のあるバイク」を4人に1人が選択するなど、「自身で操作を楽しみたい」という意向が浮き彫りになっている。





◆「スピード」「カスタム」「ビッグスクーター」今は多種多様なバイク嗜好

バイクに「デザイン性」や「安全性」を求める現代の若者たち。若者の価値観の変化と共に、バイクの嗜好も変化している。
バイクブームがピークに達していた80年代は、レーサーと同じテクノロジーやカラーリングが施された、馬力や最高速度の高い「レーサーレプリカ」が全盛。90年代は、バイクが若者のファッションアイテムの一つとして認識され、有名俳優がドラマで使用したバイクを同じくカスタムするなど、「ストリートカスタム」が流行。00年代には、二人乗りでの移動を快適にしたいという欲求からクッション性が良く、大型な車両にも係わらず運転も容易な「ビッグスクーター」が流行した。
今では、「安定性」を重視したり、「スポーツ性」を重視したり、「デザイン性」を重視したりと、流行に左右されず自分が好むバイクを選ぶ時代になっていると言えるだろう。このように、価値観や文化・ファッションの変化に伴い、支持されるバイクの種類は変化している。





◆“若者のバイク離れ”、実は世間の思い込み?

若者の“●●離れ”として取り上げられるバイク。しかし調査で“バイク離れ”をしていると言い切ることは、消費傾向を読み解くうえで非常に危険だ、と改めて感じる。
興味がないと思われていた若者の多くが「憧れ」を持っていることが明らかになったのだ。人間は本来、とにかく動きたい、という習性をもっている生き物で、身軽に動くことが現代でも非常に価値があると言える結果だろう。事実、「YZF-R25」というモデルは14年12月から今年6月までの累計で、1万4000台売れており、若者の構成比は51.6%と半数以上になっているようだ。

《カーケアプラス編集部》

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