【プロが答える】早さ? 丁寧な拭き取り? 「虫」から愛車を守る術… 回答 アペックス | CAR CARE PLUS

【プロが答える】早さ? 丁寧な拭き取り? 「虫」から愛車を守る術… 回答 アペックス

特集記事 クルマの疑問Q&A
【プロが答える】早さ? 丁寧な拭き取り? 「虫」から愛車を守る術… 回答 アペックス
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◆カーオーナーの素朴な疑問  

最近、愛車レジェンド(ホンダ)の虫の汚れが気になります。お盆のドライブ帰宅後には大量の虫が付いており、インターネット上では「早く落とした方がいい」といった情報を見るのですが、なかなかドライブ毎の洗車も難しく…。昔はチューニングカーを乗り回していましたが、年齢的にカスタムよりも綺麗に長く乗り続けたいので、綺麗を維持する方策を教えていただきたいです。
(東京都・57歳男性・会社員)



◆プロショップの回答  

おっしゃる通り、虫の汚れはクルマにとって大敵の1つです。その理由が虫の体液に含まれる酸です。

走光性を持つ虫はヘッドライトに近づくため、特に暖かい季節の夜間に高速道路走行時に付着しがちです。そして、その虫の死骸には蟻酸などさまざまな酸性物質が含まれていますので、ボディの塗装面を侵食し、放置しておくと深刻なダメージとなってしまうのです。

なので、基本的にはご質問者様のご理解通り「付着したら時間を置かずに処置をする」に限るのですが、大切なのは「丁寧な仕上げよりも早急な対処を優先する」ことです。

理想は洗車をすることですが、おっしゃる通り「一台丸々洗車をする」のはなかなかハードルが高いかと思います。なので、お勧めはフロントバンパーとドアミラーだけの洗車。「そこだけ」と区切ることで、心理的ハードルはぐっと下がることでしょう。




そして、水を使っての洗車が難しい場合は、濡らしたマイクロファイバーで拭き取ってしまいましょう。まずは砂埃を落とすために一拭きし、その後に虫を擦り落とす。カー用品店などで市販されている虫落とし用クリーナーを使うのも手ですね。何より大切なのは「早く処理すること」。当日中の処理が望ましく、保管環境にもよりますが、1週間も放置したら塗装へのダメージは相当に深刻と考えてもらった方が良いでしょう。

そうはいっても、クルマ好きな方ほど濡れ拭きによる磨き傷を敬遠する気持ちがあるかと思います。それでも、早さを重視することを推奨します。
というのも、放置してしまった虫の死骸はコーティング層やクリア層を通って塗装面を侵食し、クリア塗装を割ったり塗装面のシミとなってしまいます。そうなると洗車や磨き作業では復元できません。「修復不可能な虫放置によるシミ」は「修復可能な濡れ拭きの磨き傷」よりも優先して避けた方が良いのです。



上の写真の左側が拭き取る際に生じた傷で、ご覧のように磨くことで除去可能ですが、下の写真のように塗装面を侵食してしまうと、再塗装する以外で復元できません。
虫に限らず鳥のフンや樹液なども同様にボディへ悪影響を及ぼすので、早急な処置が望ましいですね。




◆立体的なグリルには専用ツールが有効

こうした虫などの汚れ・被害を防ぐ上で有効になるのがコーティングです。コーティングを施していても虫は付き、酸の被害も受けてしまいますが、付着しづらくなりますし、付着した場合も除去しやすくなります。

そして、もう1つ最近のクルマで注意すべき点が、ご質問車様もお乗りのレジェンドのような大型グリルです。レクサスやトヨタ、アウディなどのモデルが代表的で、見事な風格を漂わす高級車らしいデザイン。ですが、そこに入り込む虫が厄介です。

弊社でコーティングを施す際は、こうした細かく凹凸も多いグリル部は筆ブラシなどの洗車専用ツールを使って細かく磨いています。さらに一部のメニューでは、コーティングをスプレーガンで吹き付け、立体的なグリルの奥にまで施工するようにしているので、ボディ同様に防汚性を向上させることが可能です。




もちろん、ご自身でも虫汚れの除去ツールを携行し、マメに処置できれば大丈夫ですが、カーオーナー様の環境によっては現実的に難しいところもあるかと思います。そうした際に予防策の1つとして、プロによるコーティングをご検討いただいても良いかもしれません。


◆カーオーナーさんの「質問」に回答してくれたプロショップさんは……   

栃木県宇都宮市にある「アペックス」の郡司公生代表です!



◆ショップ情報◆
アペックス
〒321-0972 栃木県宇都宮市下川俣町206-64
Tel.028-661-6000 / Fax.028-661-4848
営業時間:平日9:00~19:00
定休日:月曜日
ホームページ:https://www.apecs-co.com/

《カーケアプラス編集部@相原駿》

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