マツダ車 異色のスタイルに目を見張った個性派たち【懐かしのカーカタログ】
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◆ファミリア・アスティナ(1989~1994年)
“▲●■”をシンボルに“新ファミリア系列”のキャッチフレーズで1989年4月に登場した7代目『ファミリア』の1バリエーション。5ドアだったが『アスティナ』の名が与えられた。
3ドアハッチバックと4ドアセダンがオーソドックスなスタイルだったのに対し、“ボブスレー”がイメージだったスタイリングが異彩を放つ存在で、リトラクタブル式のヘッドランプの採用でスポーツカーのような低いノーズが実現されていた。
カタログはこの時代に流行った大判サイズで、カタログマニアの方ならおわかりだと思うが、本棚に保管するのが容易ではなく、写真のカタログも上部が“曲がった”状態。中身もクルマのカタログというよりファッション誌のようなイメージ訴求のページが最初から暫く続く。
メカニズムではSS(セルフ・スタビライジング)サスペンションなどを採用。少量の生産に留まったユーノス『100』は姉妹車。
◆ランティス(1993年)
『ランティス』名義で4ドアのセダンとクーペが用意されたが、セダンはサッシュレスドア、クーペはハッチバック付き。4枚のドアパネルはおそらく共通だった以外、外板はそれぞれ別モノで、クーペはコンパクトなヘッドランプのノーズ回りや、ショートオーバーハングがスタイリングの特徴。今見ても、コンパクトで斬新な佇まいは魅力的だ。
クーペのイメージカラーは“スパークルグリーンメタリック”で、このボディ色には専用色の“ターコイズ”となり、カタログを見ると上級グレードはフランス製ラバータッチシートとある。その上級グレード(Type R、Type X)は2リットルのV6エンジンを搭載した。
Type Rのラゲッジスペースには、トノカバーの裏側にガーメントバッグが用意されていた(Type R)が、このアイデアはルノー『5』バカラから拝借? マツダスピード製の大型ウイング状のリヤスポイラーも用意された。
◆ファミリア・ネオ(1994~1999年)
8代目『ファミリア』の3ドアハッチバッククーペとして設定されたのがこの『NEO』。“バーチカルウインド”と呼ぶ、ハッチゲートに設けられたサブウインドで後方視界を確保するスタイルなど、ホンダ『CR-X』を思わすところもあったが、シートポジションなどこちらのほうが高く、カジュアルなクーペの位置づけだった。
とはいえ搭載エンジンは全車DOHCの設定で(排気量は1.5リットルと1.8リットル)、“きびきびNEO”のキャッチフレーズが与えられていた。
◆ユーノス・プレッソ(1991~1998年)
ユーノス・チャンネル向けのハッチバッククーペとして登場。オートザム向けに『AZ-3』もあり、基本的なスタイリングは共通だったが、前後スポイラーの有無(『AZ-3』には装着)、ボディ色の設定、アルミホイール形状などが異なった。
往年のヨーロピアンスポーツカーの味わいを漂わすスタイリングは、美しい風景の中にクルマを置いたカタログ写真でも鮮明なもので、現在でも通用しそうだ。『プレッソ』のインテリアでは、サイド部分に本革を奢ったバケットタイプシートや、DSPを設定したオーディオなど、上質さにもこだわりを見せた。
当初は1.8リットルのV6エンジンのみの設定だった。最後の写真のバリエーション紹介のページは『AZ-3』のカタログのもの。
【懐かしのカーカタログ】異色のスタイルに目を見張った個性派マツダ車
《島崎七生人》
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