年明け1月14日(金)から16日(日)までの3日間、2年ぶりにリアル開催された「東京オートサロン2022」。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大によって、開催には懸念があったものの、入場の際の厳重な体調チェックや、検温、消毒などの徹底により、現時点でクラスターなどの発生は報告されておらず、来場者数も12万6,869人(3日間累計/入場者数制限あり)と発表された。リアルのオートサロンは2年ぶりとあって、会場となった幕張メッセは多くの来場者で賑わいを見せた。
そんな今年のオートサロンで、来場者の注目を集めていたブースをご紹介したい。それは、日本のチューニング界において、知らない人はいないであろう“チューニングの神”雨宮勇美氏の【RE雨宮】ブースに隣接されていた【ロータリーエキシビジョン】ブースだ。
【ロータリーエキシビジョン】とは世界のロータリーチューニング業界の活性化を目的に、2020年の東京オートサロンで発足。出展スペースを使い、世界に向けた発信を行っている。発起人は前述した雨宮氏だ。
同ブースに出展されていたクルマは、オートサロンだけあって個性的なカスタムが施されているものばかりなのだが、唯一“ロータリーエンジンを搭載している(=RE車)”という点において共通項を持っている。関係者に話を聞くと「カスタムにおいての厳密な決まりはないが、ブース出展にあたってはロータリーエンジンを積んでいることが前提」なのだと言う。現在販売はされていないものの、世界中に根強いファンを持つロータリーエンジンとそのファンおよびショップを繋げる場にしたいという思いがあるようだ。
出展者の中には、一昨年のオートサロンでサバンナRX-3をレストアした「郷田RX-3」を出展し、話題となった長野県岡谷市の株式会社郷田鈑金の駒場豊社長の姿も。今回駒場氏は、サバンナのスポーツワゴン、通称“サバゴン”を出展。まだ公道走行はできないものの、今後はエンジンを搭載し、公道走行を目指すプロジェクトを始動する予定という。当編集部が追いかけている、もう1つのサバンナRX-3のレストア(現在、コロナ禍により海外からの部品調達が難しく、一旦ストップ中)プロジェクトも含め、駒場氏が進めるレストアには毎回驚かされるばかりだ。
ちなみにこの【ロータリーエキシビジョン】、来年のオートサロンでも出展を予定しているとのことで、現在ロータリー車での出展者を募集している。国内はもとより海外からの出展も可能とのことなので、興味がある人は【ロータリーエキシビジョン】で検索してほしい。
コロナ禍により、リアルイベントの延期や中止が未だ多い中、久々に出展者・来場者共に笑顔が溢れ、リアルならではの良さが十分に感じられた東京オートサロン2022。コロナ禍はまだ収束の見通しが立っていないが、万全な感染防止対策と開催方法のあり方を検討した上で、こうしたリアルイベントが今後も開催されていくことを願いたい。