【フィルム特集】注目カーフィルムメーカー4社「主要ブランド」の特徴 | CAR CARE PLUS

【フィルム特集】注目カーフィルムメーカー4社「主要ブランド」の特徴

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【フィルム特集】注目カーフィルムメーカー4社「主要ブランド」の特徴
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日差しが強まる夏場のカーライフを、より快適に過ごしたいときの選択肢として「カーフィルム(ウインドウフィルム)」を施工したいと考えるユーザーは少なくないだろう。

大前提として、フロントガラスと前方ガラス(フロントドア、フロントコーナーなど)へのカーフィルム施工は、道路運送車両保安基準29条他(道路運送車両法 道路交通法)で、透明であり、運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分にあっては可視光線透過率が70%以上確保できることが義務付けられている。

運転席より後方のガラス(リアドア、リアドアクオーター、リアガラスなど)やサンルーフガラスについては、可視光線透過率などの規定は特にないため、ユーザーの好みでフィルムの色や性能を選んで施工できる。

本記事では、編集部が注目するカーフィルムメーカー4社をピックアップし、各社が展開する主要ブランド製品の特徴について紹介する。

リンテック「WINCOS AUTOMOTIVE FILMS」

粘着関連製品などの開発・製造・販売を行うリンテックは、多彩な機能性と高級感あふれるデザイン性を兼ね備えたカーフィルムブランド「WINCOS AUTOMOTIVE FILMS(ウインコス オートモーティブフィルム)」を展開している。

同ブランドのカーフィルムは、日射熱を遮り、肌に感じるジリジリ感を低減する遮熱性能が特徴。車内の温度上昇を抑えて冷房効率を向上させるほか、紫外線を99%以上カットする。また、フィルムの表面に耐摩耗性の高いハードコートが施され、傷がつきにくい仕様になっている。

カーナビやETC、スマートフォンなどのさまざまな電子機器の電波を妨げない電波透過性にも優れている。また、特殊な粘着剤を使用しているためフィルムを貼ってもクリアな視界を確保するほか、変色や退色にも強い原着フィルムを採用することで、高い透明性と耐久性を両立している。さらに、ガラス破損時の破片の飛散防止対策にも効果を発揮する。

同ブランドには「プレミアム」「ミディアム」「スタンダード」の3シリーズがあり、同社の特設ウェブサイトでは、製品ごとに可視光線透過率・反射率、紫外線透過率、日射透過率・反射率・吸収率、近赤外線カット率などの詳細なスペックが記されている。

3M「スコッチティントオートフィルム」

アメリカに本社を置く世界的化学・電気素材メーカー3Mの日本法人スリーエム ジャパンは、カーフィルムブランド「スコッチティントオートフィルム」を展開。同ブランドでは、紫外線を99 %以上カットする「ピュアカット」「パンサーPLUS」「スモークIR PLUS」「クリスタリン」シリーズを用意している。

「ピュアカット」シリーズは、透明タイプの遮熱フィルム。雨天や夜間の運転、車庫入れ時でも見えやすい透明性があり、ガラスを暗くすることなく紫外線や赤外線をカットして車内の温度上昇を抑え、エアコンの効きを良くする点が特徴だ。なお、同シリーズ製品「ピュアカット80A」は後部座席用で、「ピュアカット89 PLUS」はフロントガラスに貼ることができるフィルムとして販売されている。

「パンサー PLUS」シリーズは、色付きタイプのフィルム。後部座席のウインドウガラスをスモークにして車内のプライバシーを保護できる点が特徴だ。紫外線カット率99%以上で、濃い色でも透明感のある仕上がりを実現している。

「スモークIR PLUS」シリーズは、色付きタイプの遮熱フィルム。「パンサー PLUS」シリーズの性能に加え、遮熱機能が強化されている。後部座席に降り注ぐ強い日差しやヘッドライトのまぶしさをカットしながら、透明感があり明るい視界を確保する。

「クリスタリン」シリーズは、透明から色付きタイプまでバリエーションが豊富な高遮熱機能フィルム。200層以上の薄膜を積層した構造で遮熱効果を高め、ガラス破損時の飛散も防ぎ、透明性と電波障害がない点が特徴だ。紫外線カット率99%以上で赤外線カット率は3M製品群でも最上位クラス。なお、同シリーズ製品「クリスタリン40/50/60/70」は後部座席用で、「クリスタリン90」はフロントサイドガラスに貼ることができるフィルムとして販売されている。

なお、スリーエム ジャパン社が提供するカーフィルムの光学特性は、3mm厚フロートガラスにフィルムを貼り付けたものを【JIS R 3106】に準ずる方法で測定されており、自動車メーカーと同様の測定数値となる。

ソーラーガード「HP クァンタム」「HP スプリーム」「スプリーム」

アメリカに本社を置き、カーフィルムやカスタムコーティングを製造するソーラーガードでは、カーフィルム製品として「HP クァンタム」 「HP スプリーム」 「スプリーム」シリーズを展開している。

「HP クァンタム」シリーズは、高い透明度と耐久力があり、ブラックパールカラー(メタライズドカラー)が特徴。多層金属皮膜(クローム)で形成された構造は、スパッタリング加工によるもので、製造方法が特許登録されている。多層金属皮膜で可視光線を吸収させることで、高い太陽エネルギーカット性能を得られる。紫外線を99%カットし、最大61%の太陽エネルギーを遮蔽、熱遮蔽効果も優れる。また、フィルムの厚みが37.5μあり、ガラス飛散抑止効果もある。

「HP スプリーム」シリーズは、歪みのないクリアな視界で、熱エネルギーの要因となる“可視光線+赤外線”をバランスよくカットする射遮蔽性能を備える。反射が少なく、退色や色褪せに強い。紫外線を99%カットし、最大で58%の太陽エネルギー量を調整して、快適な車内空間づくりに貢献する。

「スプリーム」シリーズは、色の安定性に優れた染色タイプで、電波障害を受けないところが特徴。紫外線を99%以上をカットし、最大42%の太陽エネルギーを遮蔽する。

新星「F3000W」

カーフィルムの製造・販売などを行う新星は、耐候性の良い高級染色フィルム「F3000W」を販売している。

キズに強いハードコートが特徴で、黒染色フィルムは4種(スーパーウルトラブラック、ウルトラブラック、ウルトラスモーク、ウルトラライト)。遮熱フィルムは5種(スーパー遮熱クリアー、IRスーパーブラック、IRブラック、ゴールド、シルバー)。カラーフィルムは7種(ブラウン、ブルー、コスミックブルー、グリーン、エメラルドグリーン、イエロー、ピンク)を用意。計16種という豊富なバリエーションを取り揃える。

《カーケアプラス編集部@金武あずみ》

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