「バッテリー交換」で知っておきたい重要な豆知識 | CAR CARE PLUS

「バッテリー交換」で知っておきたい重要な豆知識

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バッテリー交換で知っておきたい重要な豆知識![カスタムHOW TO]
バッテリー交換で知っておきたい重要な豆知識![カスタムHOW TO] 全 3 枚 拡大写真

バッテリーは弱ったら交換して元に戻る。それだけではいまいち楽しくない。ならば、もっと良いやつにしてみよう。容量アップも可能だし、軽さを手に入れることもできる。

◆なぜディーラーはすぐ交換させたがるのか

ディーラーでは車検というとバッテリーの交換を勧められることが多い。「全然弱っていないのに交換しろって、売り上げが欲しいんだろ!」なんて言う人もいるが、そんなこともない。バッテリーは一般的に3~4年で弱ってくる。そうなると今、交換しないと次の車検まであと2年。4年間使うことになり、その間にバッテリーが弱ってくる可能性が高い。毎日ある程度の距離を乗るような人ならいいが、たまにしか乗らない人や、短距離しか乗らない人の場合、もっとバッテリーには厳しい条件になる。

そういった人にも「ちゃんとディーラーで車検を受けているのにバッテリーが上がった」と言われないようにすると、車検のたびにバッテリー交換しませんか?という提案になってしまうのだ。ディーラーマンも心の中では「ちょこちょこ点検して、バッテリーが弱ったら交換してくれるならこんな提案しませんよ」と思っていることだろう。

◆容量アップしたものを選ぶのも手

バッテリーは統一した規格で「38B19L」のような表記をされる。38がバッテリーの総合性能を示す数字。始動性能や容量を示すもので、数字が大きいほうが性能が良くなる。Bは短側面のサイズ。19は長さでcmを表す。Lは端子のプラスマイナスがどちら側にあるかを示すものでLとRがある。

つまり、38B19Lを使っていたとしたら、もっと性能ランクが高い40B19Lや50B19Lも使用できるということ。最初の数字は大きなものに変えることができるのだ。バッテリーの性能が上がったからといって、いきなり速くなったり燃費が良くなるわけではないが、容量も大きくなるのであまり乗らないクルマでもバッテリーが上がりにくくなる効果は期待できる。

バッテリーの容量が足りないと、オルタネーター(発電機)でたくさん発電しなければならず、それが負荷になる。ある程度容量があれば、乗るたびに一生懸命発電する必要もなくなるので、おのずと燃費向上などにも効いてくるはずである。どうもバッテリーが上がりやすいとか、夜、信号待ちをしているとライトが明るくなったり暗くなったりするようであれば、バッテリーの新品化と、容量アップをしてみてもいいかもしれない。

◆軽さとパンチ力が強いドライバッテリーを選ぶこともできる

近年流行しているのがドライバッテリーだ。これまでのバッテリーはバッテリー液がたっぷりと入っていたため大変重かった。乗用車サイズで15kg程度は普通。それがドライバッテリーだと、希硫酸液を染み込ませたり、ゲル状にしているので圧倒的に軽い。だいたい1/3ほどの重さで、乗用車でも10kg程度の軽量化が可能だ。

わずか10kgと思えるかもしれないが、ほかの部分で10kgの軽量化をしようと思うと大変。昔は鉄製ボンネットをカーボンやFRP製にすることで10kgほどの軽量化が可能だったが、現在はボンネットがアルミ製のクルマが多く、そこまで軽量化の効果がない。しかも、コスト的には最低10万円ほどは掛かってしまう。それがドライバッテリーだと、コストは5~7万円ほどで10kgの軽量化が可能とコストパフォーマンスに優れる。しかも、ドライバッテリーは瞬間的に電気を取り出すことが得意なので、エンジン始動時にパワフルで多少放置しておいてもエンジンが掛かりやすいメリットもある。

注意点としては、通常のバッテリー充電器では充電できないので、バッテリー上がりにならないように。その場合は専用充電器が必要になってしまう。また、バッテリーが上がってしまうと他のクルマからのジャンプスタートも厳禁。それが原因で車両火災が起こることもある。

そこで最近人気のドライバッテリーでは、バッテリーが上がってしまったときにエマージェンシーボタンがあるモデルもある。このエマージェンシーボタンは別系統のバッテリーになっていて、メインバッテリーが上がってしまっても、エマージェンシー系統でエンジン始動ができ、そのあと普通に走ればメインバッテリーも充電されるというスグレモノなのだ。

バッテリー交換だけでもこれだけの選択肢がある。せっかく買い換えるなら、新たなメリットのあるバッテリーを選んでみるのも選択肢のひとつだ。


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《加茂新》

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