株式会社ジェイシーレゾナンス(代表取締役社長:松永博司)は、アフターマーケット事業者の地域連携を促進するARCネットワークサービスの会員を対象とした研修会「特定整備入庫対応研修(基礎編)」を2022年9月9日、宮城県仙台市にある株式会社山形部品 Y-PIT 仙台にて開催した。研修には、一言にアフターマーケット事業者と言っても、ガソリンスタンド事業者、用品販売店、整備事業者、鈑金塗装事業者、地域部品商と多岐にわたる業態の事業者が集い、それぞれの立場で特定整備入庫対応について学んだ。
本研修は、特定整備認証制度によって最も影響を受けるエンドユーザーと相対するフロントスタッフが、コンプライアンスを遵守しながら、これまで法的な規定がなかった電子制御装置(自動ブレーキなど)に関わる整備・修理作業について正しく説明できるように、特定整備の基礎知識から概要、フロントのオペレーションまでをオリジナルテキストを使用し詳しく学ぶことで、エンドユーザーの信頼を損なわないようにすることを目的としている。実際、特定整備認証制度の猶予期間を誤って解釈し、本来やってはいけない作業を行なっている事業者も散見するし、自社で行えない作業(エーミングなど)を軽く見積もってしまったことで納車の遅れなどユーザーに迷惑が掛かったなどという話も耳にする。業界内では常識となっている特定整備ではあるが、一般ユーザーの認知はまだまだ進んでいないのが現実である。現場で正しい作業をすることももちろん大切ではあるが、その前にユーザーに“法的にやらなければいけない作業”と“安全のために行った方がよい作業”についてしっかりと説明できるフロント力も重要である。
またプログラム後半では、研修会場となった株式会社山形部品 Y-PIT 仙台(ARC東北研修センター)の沓澤伸氏による講義「電子制御装置整備関連サービスの価格設定について」や作業場でのエーミング実演なども行われた。
「特定整備入庫対応研修(基礎編)」は次回、10月4日に北海道札幌市にて、その後も関東や九州など全国各地で行う予定だという。基本的にはARCネットワークサービスの会員優先ではあるが、席に余裕があれば会員外の参加(有料)も受け付けるという。