ベントレーモータースジャパンは9月25日、ワクイミュージアム(埼玉県加須市)のヘリテージエリアにおいて“コンチネンタル生誕70周年”と題し、『Rタイプコンチネンタルファストバック by H.J.マリナー』をはじめとしたコンチネンタルシリーズを展示した。
ワクイミュージアムはロールスロイスやベントレーを中心としたクラシックカーを数多く扱うショップであると同時に、両社の重要なヒストリーを持つクルマのコレクションとしても有名なショップでもある。例えば白洲次郎がイギリスで愛用したベントレー『3リッタースピードモデル』や吉田茂の愛車、ロールスロイス『25/30Hpフーパ―製スポーツサルーン』などをはじめ、多くの重要なヒストリーを持つ名車を収蔵している。
現在同ショップは“名車継承販売会”と銘打ち、1920年代から30年代のクラシックカーや1960年代のヒストリックカーを中心とした展示・販売販売会を実施している。そして今回はベントレーモーターズジャパンとコラボレーションし、“コンチネンタル誕生70周年”として、同社が所蔵するコンチネンタルシリーズ等から最新モデルまでが展示された。
現在のベントレーがそれまでのロールスロイス傘下から離れ、フォルクスワーゲングループのもとでスタートしたのが1998年。そこで満を持して発表したのが『コンチネンタルGT』で、いまに続くコンチネンタルシリーズの始まりだ。しかし、コンチネンタルという名称はいまから70年前、『Rタイプコンチネンタル』が始まりである。このボディラインをモチーフとしてコンチネンタルGTは誕生したのだ。
この“コンチネンタル”とは、大陸を意味する英語だ。つまり、イギリスからドーバー海峡を渡りヨーロッパ大陸を旅するのにふさわしいクルマというベントレーの思いが込められていた。そのデザインはエレガントな2ドアクーペで、エンジンは歴代排気量の大きいV型8気筒かそれ以上がほとんど。つまり、大きなトルクをベースに高速を淡々と地の果てまで走り続けることが、このコンチネンタルの使命であり楽しみでもあるのだ。
今回ワクイミュージアムに展示されたのは最新モデルも含めて7台。中でも1953年式のRタイプコンチネンタルファストバックby H.J.マリナーと、その次世代モデルともいえる1956年式の『S1コンチネンタル』は素晴らしいコンディションで、見学者を惹き付けていた。
そのほかワクイミュージアムの名車継承販売会では、ベントレー『4.25リッターオープンツアラー』などをはじめとした名車たちが出品されていた。