日本最大級のキャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー2023」が、2月3日から6日の4日間にわたって開催されている。会場の幕張メッセ(千葉市)では、300台以上のモデルを見ることができる。また、RVパークやキャンプ場などの「ツーリズムゾーン」も設けられており、キャンピングカーを使った様々なライフスタイルの提案も行われている。
◆需要が高まる小ぶりなボディ
愛犬同伴の来場者が多いのもこのイベントの特徴で、「ペットゾーン」ではドッグフードやペットキャリーなどのブースに加え、ドッグランも設置されている。ペット連れと親和性の高いキャンピングカーの中でも、キャンパー鹿児島は「ペットと旅するWonderシリーズ」を以前から展開している。オートバックスでオリジナルモデルとして扱っており、一部のスーパーオートバックスが販売している。
今回のキャンピングカーショーで初披露されたのは、新しくラインナップに加わった『rem Wonder(レムワンダー)AR』。これまでのレムワンダーSAなどは『ハイエース』のスーパーロング・ワイドハイルーフをベースにしている。ニューモデルのARは標準ボディを使うことで4ナンバーとし、気楽に日常使いもできるキャンピングカーとして需要が高まっているセグメントだという。
◆エアコンと汚れに強い表皮は標準装備
サイズはコンパクトだが、ペットと旅する上で必要な基本装備はこれまでのワンダーシリーズと同様だ。暑さに弱い犬には、夏場の熱中症防止のためにもエアコンは必須だ。オプションではなく、全モデルの標準装備となっている。
床やシート表面は汚れに強い素材が使用されており、水をこぼしても拭き取ればOK。爪が食い込んで引っかかる心配がない一方、表面の細かな凹凸で滑りにくくなっているのは安心だ。さらに抗菌加工が施されているため、臭いの発生も防げるそうだ。
オートバックス・カーズ かしわ沼南の今泉晃一マネージャーによると、「ペット用に開発したモデルですが、最近はサーフィンやスキー、スノーボードを楽しまれるお客さまにも好評です」とのことだ。
◆人もペットも安全で快適に
車内空間は明るめのブラウンを基調とした落ち着いたトーンでまとめられている。家具類は光沢を抑えた色が使われているが、これは愛犬が車内で落ち着いて過ごせるようにという心配りだそうだ。また、防音加工も施されており、人間よりも音に敏感な犬たちも安心できそうだ。
なお、ソファーやベッドになる椅子は、レイアウト変更が可能なだけでなく車外に持ち出して使用することもできる。不要な場合は脚を外して簡単に収納できるため、スキーや自転車など長さのある荷物を積む時も困ることはない。
そのほか、前席中央に装着するペット用のベンチも用意されている。バックルが取り付けられており、リードをシートベルトの要領で止められるため、“もしも”の時も愛犬を守ってくれるだろう。
なお大型ボディのSAには、リアにシャワーやケージ、飛び出し防止ネットなどが備えられている。
キャンパー鹿児島は、このようにユーザーの好みや駐車場事情に応じて複数の選択肢が用意されている。レムワンダーシリーズは、便利で快適、かつ安全にペットとの旅を楽しむというライフスタイルを提案しているようだ。