家族や仲間が乗るクルマには色々な臭いが付着しがち。ペットやタバコ、食べこぼしや湿気などが車内に嫌な臭いを充満させる要因だ。そこで手軽&効果的な消臭方法を実践してみると良いだろう。
普段はあまり気にしていないがクルマの中の装備は実はかなり高性能だ。特にシートやフロアマットなどの生地は家庭用の素材に比べると遙かにハイスペックだ。例えば傘や靴底に付いた雨水を車内に持ち込んでフロアマットがぐっしょりと濡れたまま放置してもカビが発生することはまず無いのはその一例。また車内に用いられている生地は基本的には難燃性能を持っているのも当たり前の性能。過酷な条件で使われるクルマなので室内の各パーツは、あまり注目されていないが実は耐久性抜群の素材揃いなのだ。
しかし、クルマ専用に開発されそれほどハイスペックな車内装備であっても、日常ユースで使い込んでいくとどうしても“臭い”の問題は出てきてしまう。いわゆる生活臭が車内に充満してしまうのだ。ずっと乗っていると気にならないのだが、しばらくクルマに乗らないで久しぶりに乗り込むとなんだか臭う……、さらに友人を乗せたり子ども達がクルマに乗り込む際に臭いが気になるケースもありがち。そこで愛車のエチケットとして消臭処理を実施しておこう。
もっとも即効性があって今すぐできるのがスプレータイプの消臭剤を用いること。車内にシュッと吹きかけるだけで、車内空間や布製品などを手軽に消臭・除菌することができるアイテムが数多く用意されている。
しかし、その都度対応するのでは無く普段から車内をクリーンに保っておきたいというニーズに合わせるならば電源を用いた車載用の空気清浄機を搭載しておくのが良いだろう。多くの場合はシガーソケットやUSB電源を用いて駆動するため車内に設置するのも手軽。しかも走行中はずっと消臭を実施してくれているので消臭作業を意識すること無く、常に車内はクリーンに保てるのが良いところ。
そんな車載の空気清浄機には大きく分けて2つの方式がある。ひとつはイオンやナノイーを発生させて車内の汚れや臭いを抑える機器。特徴はイオン/ナノイーを発生させることで臭いや菌、花粉などを抑制する仕組みなので、使用している間のメンテナンスはほぼ不要。定期的なフィルター交換なども特に必要としないのが手軽だ。しかも作動音も非常に静かなのも長所。USBタイプのモデルなら家庭に持ち帰って使えるのも良いところだろう。
もうひとつの空気清浄機はフィルターを使って車内に浮遊する汚れや臭いを集めて取り除く集塵タイプのモデルだ。こちらはフィルターが確実に花粉や汚れの原因物質を集めて除去する。手軽に車内の空気清浄を実施するにはこの手のアイテムは使い勝手が良いだろう。ただし定期的なフィルター交換が必要になるので定期メンテナンスが必要。交換用フィルターの用意も忘れずに。
このように、電動で車内の臭いや汚れを除去する車載機器は数多く用意されている。常にクリーンな車内を保つために“臭いが発生してから対策する”これまでの場当たり的なスタイルでは無く、常時臭いの発生源を制御する空気清浄機の導入がスマート。新車時と同じように、生活臭のないクリーンな愛車で快適ドライブを楽しもう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。