新型コロナウイルスも今月8日からは、感染症法上の分類が季節性インフルエンザと同じ第5類へと移行し、社会がアフターコロナに向け、本格的に動き出した。
ただ、そんな流れの中でもコロナ禍で意識が高まった「除菌・衛生」のニーズは依然として高い。またこれからは湿度が高い梅雨の時期に入るため、より衛生面については意識する必要があるとも言える。
そんな中、衛生的かつ快適環境を創るため「除菌」「抗菌」「消臭」にこだわり、衛生材料および衛生機器・環境改善商材・省エネ商材の販売などを手掛けている株式会社BONDS(本社:東京都中央区/斎藤謙一代表取締役)では、およそ50年前にアメリカのNASAで開発され、アポロ計画で月に行った製剤の「ブロッケンウォーター/水性二酸化塩素」について、長年の研究・実験のもと、その安全性を確認し、40年ほど前から日本での展開を開始。医療・介護分野や食品加工の際の食物洗浄、また航空機の飲料タンク洗浄などで実績を積み重ね、昨年から自動車業界にも同商材と関連商材などの浸透を図っている。
ブロッケンウォーターは、アメリカの「バイオサイドインターナショナル社」独自の特許製法で、高純度亜塩素酸ナトリウムから生まれた純粋な二酸化塩素ガスで、有害な臭素酸等の生成物を含まないものを原材料とした水溶液であり、一般的に「水性二酸化塩素(Clo2)」と呼ばれている。
その効果は、コロナ禍の際に話題となった塩素系次亜塩素酸Naなどとは異なり“強い酸化反応”を起こすことで、ウイルスなどの細胞膜を破壊・不活化し、耐性菌などを作らないという大きな特徴を持っている。
主な塩素系製品との比較においても、臭い成分の酸化・分解力は約2.63倍、除菌力は約7倍以上、反応スピードは約3倍だという。また発がん性、揮発性は共に無く、食品添加物認可をアメリカや日本ほかで受けている。常温・日陰の保存であれば1年間は劣化しないため、その保存性も認められている。また塩素系ではないため、刺激臭や皮膚などについてもヌメリなどはないそうだ。
気になるのはその安全性についてだが、アメリカの環境保護庁であるFDAや同食品安全医薬品局EPAといった世界的国家機関の承認を受けているほか、国内においても人体への吸入実験を実施し、その安全性は実証されている。
そんなブロッケンウォーターの極小ミストを噴霧し、空間に浮遊するウイルスを不活化させるのが、同社が医療や介護業界で実績を上げてきた「エアフォース」と呼ばれる加湿型噴霧器だ。ブロッケンウォーターは、浮遊しているウイルスに付着し、不活化させた状態で床に落としていく。そのため乾いて蒸発し、再び舞い上がっても感染への影響力は格段に低くなるという。また梅雨の時期には嬉しい防カビ効果もあるとのことだ。
実は編集部では、年初の「東京オートサロン2023」に出展していた同社のブースで担当者に話を伺っている。担当者によると「自動車業界の展示会への出展は昨年のオートサロンからで、これまでの実績を基に今後は自動車業界にも導入の案内を積極的に行っていきたい」と話した上で、昨年、展示会を訪れた業界関係者から「レンタカーや社用車などで灯油など、臭いがきついものの臭い消しが無いか」と相談されたことをきっかけに、ブロッケンウォーターの特性を活かした「灯油の臭い消し」スプレーをスピード感を持って開発したことも話してくれた。
衛生・除菌ニーズが未だ高い国内において、ブロッケンウォーターのように、安全性や効果がしっかり実証された商品が、その特性を応用し自動車業界へ参入してくるケースは今後も続いていくのではないだろうか。