「ローター交換」は、どんなタイミングでしたらいいのか? | CAR CARE PLUS

「ローター交換」は、どんなタイミングでしたらいいのか?

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パッド交換とローター交換は同時!?正しいブレーキのチューン&メンテナンス
パッド交換とローター交換は同時!?正しいブレーキのチューン&メンテナンス 全 4 枚 拡大写真

ブレーキパッド交換だけでなく、たまにはローターも交換してもらいたい。ではローター交換はどんなタイミングでしたらいいのだろうか。パッドの性能を引き出す方法ためにも正しいローター交換が重要!!

ブレーキパッドはカスタムの第一歩であるチューニング。普通に街乗りをする人でもぜひアフターパーツのブレーキパッドへの交換をオススメしたいのである。なぜなら、パッドによってブレーキの効き方が大きく変わるから。ブレーキの踏み始めから効きの強いクルマなら、踏み込んで効くタイプのパッドにするとか、逆に初期の効きが甘いクルマなら、やや初期からしっかりと効くパッドにするなど、純正ブレーキの効きを変えることができるのが魅力。

ブレーキの効き方が変わると、思っている以上にクルマはコントロールがしやすくなる。意のままに止まることができるとクルマに対する恐怖心も少なくなる。エンジンパワーはその醍醐味を堪能できる場所は意外と少ない。サーキット以外では高速道路の合流とか、限られた場面でしか高回転まで回す喜びを味わうことができない。しかし、ブレーキで思ったようにクルマを止める快感は信号が赤になるたびに味わうことができる。

◆パッドだけじゃない!ローターも新品がオススメ

そこでパッド交換がオススメなのだが、重要なのはパッドと摩擦しているローター側のコンディションだ。国産車では伝統的にローターは減りにくく、交換したことがないという人もいるくらい。しかし、本来パッドだけが削れていくわけではなく、ローターももちろん削れている。

輸入車ではどちらも削れることが多く、ローターも交換することが多い。国産車の場合、販売店側からの要望でローターが削れると車検時などのコストがかさみ、車両販売につなげにくいという要望から、できるだけローターは減らないような味付けにせざるを得なかった、という自動車メーカーの開発者の意見もあった。そういった事情から国産車ではローターは減りにくいが、それでも徐々に削れてくる。そうなるとパッドも同じように削れてきていて、パッドだけを新品にすると綺麗にローターとパッドが接触しないという問題が起きる。

なのでできるだけパッドを新品にするならローターも新品にしたほうが良いのだ。とはいえ、どちらも交換するとコストが掛かる。また、正直毎回交換するほどローターが減らないクルマも多い。では、パッド2回に1回のペースでローターを新品にしましょうとはブレーキメーカーDIXCEL広報の金谷さんからのアドバイス。そもそもそれ以上のペースでローターが減って、レコード盤のようにギザギザになっているとしたら使い方に問題がある可能性が高い。

◆ブレーキパーツは大は小を兼ねない

パッドは適正温度で使って真の実力を発揮する。純正パッドでは0~300度あたりまでが対応温度域。それ以上になるサーキット走行で使うとパッドはあっという間に減ってしまい、ローターも減ることが多い。また、逆にスポーツパッドで100~600度が対応温度のパッドで街乗りをしていると、ほとんどの場合で100度以下なので適正温度以下になり、これもパッドとローターの異常摩耗を起こすことがある。

大は小を兼ねないのがブレーキパーツなのだ。ときには対応温度が高いパッドを街乗りで使うと、パッドが微妙に溶けてきて本来被膜を形成するはずが、それができずに金属成分とローターが擦れて火花が散ってしまうこともあるほど。こうなるとパッドもローターをあっという間にダメージを受けてしまう。せっかくのローターも数百kmで交換が必要になるとか、研磨しなければならないということもあるのだ。

ちなみにパッドはサーキットでは元の厚みの半分まで。それ以上になったら交換。体積が減ってくると加速度的にパッドが減るようになるので、半分まで来るとあっという間に残量0でブレーキが効かなくなることがある。そのためサーキットでは早めの交換が必須だ。

普段乗りでは残り数mmまで使ってもいいが、それでもタッチや効きは落ちてくるので注意が必要。ローターも摩耗限界が定められているのでそれに従って交換するが、徐々に効きもタッチも落ちてくるので早めの交換がオススメ。その場合高性能なアフターパーツのローターもあるが、純正品と同等の性能を持っていてリーズナブルなアフターパーツなどもある。ブレーキパーツは安全性に大きく関わるので信頼性の高いものをえらびたいが、国内メーカー品であればいずれも問題なく使用できる。

パッド交換とローター交換は同時!? 正しいブレーキのチューン&メンテナンス~カスタムHOW TO~

《加茂新》

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