雪の多い東北地方のカーオーナーが頭を悩ませるのが「クルマの錆」である。これは、融雪剤の成分である塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどがクルマに付着することで錆が進行するからだ。翻すと、東北地方の整備事業者にとって「防錆」は欠かせないサービスメニューとも言える。
9月22日(金)・23日(土・祝)に仙台市の夢メッセみやぎで開催される、東北エリア最大規模の自動車アフターマーケット事業者向けビジネス展示会『オートアフターマーケット東北2023(AA東北2023)』でも、防錆関連の製品やサービスが多数出展される。そこで本記事では同展示会で、防錆に関連する製品の出品を予定している事業者をピックアップして紹介したい。
サンコー/高圧温水洗浄機「SAN WASHER」
自動車機械工具専門商社の株式会社サンコー(東京都港区/永瀨道晴代表取締役社長)は、タイヤ・ブレーキ機器やリフト・ジャッキ、コンプレッサー、注油機器、環境整備機器、車体整備機器、エアツール、ハンドツールなど、自動車の整備や修理に欠かせない機械工具を幅広く取り扱っている。今回のAA東北2023では、その地域性を鑑みて高圧温水洗浄機「SAN WASHER」を展示する予定だという。
雪国の降雪期においては、高速道路や主要国道の路面が凍結しないよう融雪剤がまかれるケースが少なくない。融雪剤の成分は塩化カルシウムや塩化ナトリウムなどの塩分のため、下回りに付着したまま放置するとサビの原因になる。サビを防ぐためにはこまめに下回りの洗浄をすることが望ましいため、熱効率がよく連続使用しても温度が落ちない同製品には注目が集まる。
エムツーテクノロジー/自動車用コーティング剤「PPC サンダーストーム」
様々な工業用ケミカルの研究開発および製造・販売を行うケミカルメーカーのエムツーテクノロジー株式会社(東京都立川市/村上尚史代表取締役)は、耐薬品性に優れた次世代セラミックコーティング剤「PPCサンダーストーム」を開発し、AA東北2023にて展示を予定している。
同製品の特徴は、耐薬品性に優れ酸性やアルカリ性洗浄剤を使用しても艶と撥水が持続し、基本的には酸性やアルカリ性ケミカル、溶剤で洗浄し、研磨剤を使用しないで汚れを除去できるコンセプトになっていると言う。この技術の応用範囲は非常に広く、様々な産業分野や製品への適用が可能だという。新しいビジネスチャンスや技術的なブレークスルーが期待される。
イチネンケミカルズ/車体下部防錆システム「塩害ガード」
「住みよい環境・省エネ・人々の生活向上」という創業以来の企業理念のもと、幅広いケミカル製品群をラインナップしているのが株式会社イチネンケミカルズだ。そんな同社が、下回りの車体防錆分野において展開しているのが「塩害ガード」である。
同製品は「高い防錆力、優れた密着力、耐チッピング性能、耐衝撃性能」4つの異なる性能を高度に融合した塩害対策専用塗料として知られ、塩水噴霧試験1,000時間以上合格した油性タイプ、有機則非該当の水性タイプ、シャーシーブラック以上に光沢の出るグロスタイプなど多彩な製品をラインナップしている。
大和産業/下回り防錆剤関連商品「ENDOX」他
昭和21年の創業以来、カーメーカーへのOEM納入、国内外のアフターマーケットへの保安部品の販売を行ってきた大和産業株式会社は、下回り防錆剤関連商品として欧州で実績のあるメーカーと日本国内での市場性などを考慮して立ち上げたオリジナルブランド「ENDOX製品(イー・エヌ・ドゥ コーポレーション)」他、樹脂表面の劣化・白化を補修・復元する特殊塗料「P.P.メイト」、自動車のマスキング作業を飛躍的に革新させる画期的なマスキングテープ「チケインテープ」などを展示する予定だという。
なお、9月22日(金)・23日(土・祝)に仙台市の夢メッセみやぎで開催される『オートアフターマーケット東北2023』は、展示会入場料1,000円(税込)が無料になる、来場事前登録を専用サイトで受付ている。