暑く長かった夏が終わるとボディのメンテナンスの時期だ。その筆頭として注意したいのがウォータースポット。ガラスやボディなどに白い斑点のように付着する汚れだ。対策について紹介しよう。
夏場のドライブを楽しんだ愛車、暑さが一段落したらゆっくりと洗車してコンディションを整えた上で秋のレジャーシーズンに備えたいものだ。しかし、あらためて愛車を見るとガラスやボディに白いウロコ状の汚れが付着しているのを発見したことは無いだろうか? これがウォータースポットと呼ばれる水垢由来の汚れ/ダメージなのだ。やっかいなのは普通のシャンプー洗車だけではきれいにリフレッシュできない点だ。そんなときにはウォータースポット専用のクリーナーを使ったボディメンテナンスが有効になるのだ。
そもそもウォータースポットとは何だろう? その名の通り水が原因で起きる汚れだ。水垢/イオンデポジットなどとも呼ばれることもあり、汚れの度合いやガラスやボディへのダメージの度合いで、いくつかの段階に分かれている。当初はその名の通り水垢であり比較的簡単にクリーニングが可能な状態なのだが、状態が悪化すると最悪の場合にはガラス面やボディ表面がダメージを受けて凹凸が着いてしまうこともある。そうならないように早めに処理しよう。
ウォータースポットが発生するメカニズムを簡単に紹介しておこう。原因は水滴だ。雨中走行の後や洗車の後、ボディに水滴が付いたまま直射日光を受ける状態で放置すると起きる現象だ。水滴がレンズの働きをして日光の光を集めることでガラスやボディを傷めてしまうのだ。また、水道水に含まれている成分であるカルシウムやミネラルが水滴が乾燥すると結晶化して沈着することも汚れの原因になる、これが白い斑点状の汚れの原因になっているのだ。そのため洗車後などは水滴を残さすクリーンな状態にしておくのがユーザー側が実践できるウォータースポットの予防策と言えるだろう。
そんなウォータースポットはどのようにしてクリーニングすれば良いのだろう? ここでまず注意したいのはウォータースポットがガラスやボディに与えるダメージの度合いに合わせて処理することが求められる点だ。初期段階でガラスやボディの表面が白く濁った状態であれば、通常のシャンプーできれいに除去できてしまうケースもある。しかし、少し進行したウォータースポットになるとシャンプーしてもウロコ状の汚れが残ってしまうことがある。そんな場合に用いるのがウォータースポットに対応した専用のクリーナーだ。
クリーナーには大きく分けて2種類ある。ひとつは水垢成分を溶かして除去するタイプ。シャンプーだけでは取り除けなかったこびりついた成分を溶かした上で除去するのが役目だ。もうひとつのタイプは研磨剤を含むケミカルだ。こちらはさらに進行したウォータースポットに対応するアイテムだ。文字通り研磨剤を使ったガラスやボディ表面を研磨して、ウォータースポット除去を行うものだ。
ただし、DIYで処理できるのはここまで、大きくガラス表面やボディに凹凸が着くほどダメージを受けている場合は市販のクリーナーだけでは取りきれない場合もある。そうなってしまったらリフレッシュするにはプロに作業をお願いするのが得策だろう。
洗車する際にガラスやボディを見て白い斑点状/ウロコ状の汚れが付着していることを見つけたら早めの処理が大切なことがわかった。DIYではメンテナンスできない重症になってしまう前に専用クリーナーを使ってクリーニングを実施しておこう。早速、今週末の洗車でウォータースポットの処理を開始しよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。