NISMO仕様の日産ピックアップトラック、過酷な砂漠レースに挑む…『フロンティア』をカスタム | CAR CARE PLUS

NISMO仕様の日産ピックアップトラック、過酷な砂漠レースに挑む…『フロンティア』をカスタム

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日産 フォルスバーグ・フロンティア・オフロードレーストラック
日産 フォルスバーグ・フロンティア・オフロードレーストラック 全 10 枚 拡大写真

日産自動車(Nissan)の米国部門は10月18日、ピックアップトラックの『フロンティア』のカスタマイズモデル「フォルスバーグ・フロンティア・オフロードレーストラック」が10月19~22日、米国カリフォルニア州で開催される砂漠レース「NORRA 500」に参戦すると発表した。



◆NISMO製のオフロードパーツを装着

日産自動車の米国部門は、フォーミュラ・ドリフトでチャンピオンに輝いたクリス・フォルスバーグ氏と、同氏が率いるフォルスバーグ・レーシングと協力し、フォルスバーグ・フロンティア・オフロードレーストラックを開発した。フォルスバーグ氏は10月19~22日、バハ・カリフォルニアで開催される過酷なNORRA 500レースに、このフロンティアで参戦する。

フォルスバーグ氏のチームは、日産自動車と緊密に協力して、フロンティアにNISMO製オフロードパーツを装着し、過酷な砂漠レースに挑む。ノーマル車両クラスに参戦することで、チームはフロンティアが持つ高い性能とNISMO製オフロードパーツによる性能向上を追求する。

フォルスバーグ・フロンティア・オフロードレーストラックには、NISMO製のオフロードリフトアップキット、高性能サスペンションキット、アクシストラックのビードロック17インチホイール、オフロードライトを装着した。タイヤはヨコハマ「GEOLANDAR M/T G003」。ロックスライダーやNISMOデザインのグラフィックパッケージも追加されている。

今年のNORRA 500は、メキシコのバハ・カリフォルニア州エンセナダをスタートし、コルテス海沿いのサン・フェリペを経て、エンセナダのビーチでゴールする予定だ。2日間で約760kmを走破するチャレンジングなオフロードレースになる。日産は1980年代後半、日産「ハードボディ」トラックがバハ1000、ミント400、ゴールドコースト300の各レースで優勝。今回の挑戦は、日産のオフロードレースの長い歴史を受け継ぐものになるという。

◆3.8リットル V6エンジンは最大出力310ps

フロンティアは、日産のミッドサイズピックアップトラックだ。現行型は、米国市場で日産が60年以上もの間培ってきたピックアップトラックの経験を生かし、パワーや性能だけでなく実用性や操縦安定性、最新のテクノロジーを兼ね備え、仕事とアドベンチャーのどちらにも活躍するモデルとして開発された。

パワートレインは、最大出力310psを生み出す直噴3.8リットル V型6気筒ガソリンエンジンだ。トランスミッションは、9速ATを組み合わせる。このトランスミッションは、ロックアップ領域の拡大、レスポンスの高い電動油圧システム、長いインプットシャフトを採用することで、素早くダイレクトなシフトレスポンスを追求した。

サスペンションは、オンロード、オフロードで乗り心地とハンドリングを追求した。油圧キャブマウントが、走行時のキャビンの振動を80%低減する。クラスでは唯一となるウレタン製のバンプラバーによってダンピングを制御する。大径フロントスタビライザーとリアスタビライザーが、車体のロールを軽減しトラクションを向上させる、と自負する。

◆ベース車両はオフロード仕様の「PRO-4X」

4WDシステムは、電子制御のパートタイムトランスファーケースによって操作される2WD/4HI/4LOモードを備えたシフトオンザフライ4輪駆動システムだ。4輪にLSDが組み込まれており、トラクションの低い路面でのグリップ力を高めて、駆動輪に動力を伝達する。ヒルスタートアシストとヒルディセントコントロールを標準装備しており、ドライバーが急勾配を上り下りするのをサポートする。

ベース車両はクルーキャブのオフロード仕様「PRO-4X」で、リアに電動デフロックを組み込む。牽引性能は、最大6720ポンドを確保した。「トレーラースウェイコントロール」を標準装備する。これは、キャンピングカーなどを牽引する場合に、車体の揺らぎを検出し、ブレーキを自動的に作動させて揺らぎを抑え、ドライバーが自信を持って牽引できるようにする先進運転支援システム(ADAS)のひとつだ。フロントには、2つの牽引フックも備えている。

オフロードモードを備えた「日産インテリジェントアラウンドビューモニター」を搭載する。オフロードモードは「4LO」を選択して低車速で走る際に、車外に設置された4台のカメラ映像によって上空から車を見下ろしているかのような映像をディスプレイに映し出し、オフロード走行を支援する。オフロードモードでは、車両の4WDシステムが4LOの位置にある時、カメラを自動的にオンにする。これにより、オフロードでボディの擦り傷やへこみを抑える。タイトなオフロードを走行する際に効果的、としている。

《森脇稔》

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