師走に入り、年末恒例の「新語・流行語大賞」が発表されたり、読売の「2023年あなたが選ぶ10大ニュース」の応募も始まった。このうち、企業関連のワーストニュースの筆頭は、7月に大手メディアの報道で発覚した、中古車販売大手のビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題があげられる。
そんな中、ビックモーターとの癒着が取り沙汰されている損害保険ジャパンを傘下に持つSOMPOホールディングス(HD)の桜田謙悟会長兼グループCEO(最高経営責任者)が、「CEO職を退任する見通しとなった」と、きょうの毎日が「総合面」で報じている。
記事によると「桜田氏は10年超にわたってグループのトップを務めており、経営の若返りを図る」としながらも、退任する具体的な時期などは伝えられていない。
9月に開かれた記者会見では、損保ジャパンの白川儀一社長が辞任を決めたものの、桜田氏は、損保ジャパンの取締役も務めながら、自らの責任をはぐらかし続けていた。しかも、今年4月まで、経済同友会の代表幹事を務めるなど、わが国の代表的な金融機関でありながら、ビッグモーターと同様にコンプライアンスの意識が決定的に欠如したことしでも批判を浴びており、引責辞任は避けられないとの見方が強まっていた。
桜田氏の後任のCEOには「SOMPOの奥村幹夫社長を充てる案を軸に調整する」(毎日)とみられるが、毎日が大企業のトップ人事を“特報”するのも珍しく、今後、他紙がどのタイミングで追随するかどうかも興味深い。
2023年12月5日付
●トヨタ欧州でEV2割、26年までに、6車種投入市場拡大狙う(読売・7面)
●桜田CEO退任へ、SOMPOHD組織再建狙い(毎日・2面)
●コスモ臨時総会中止、村上系売却で(産経・10面)
●円相場3カ月ぶり円高・ドル安水準(東京・6面)
●自動車株2.2%安、円高が下押し圧力に(日経・19面)
●ビジュアルでわかる、全固体電池、EV変える(日経・22面)