インド自動車部品工業会(ACMA)は、3月5日~7日に東京ビッグサイトで開催されたオートアフターマーケットの活性化を目的とした商談型展示会「第21回 国際オートアフターマーケットEXPO 2024(IAAE 2024)」に14社(13社、1団体)のインド企業を出展させた。出展企業には、国内外のメーカーやティア1メーカーを取引先に持つ企業や従業員数1000名を超える企業も複数社名を連ねていた。
昨年インドの人口が中国を超えて世界最大の人口大国になったことは記憶に新しい。また、2022年にはインド国内の自動車販売台数は日本を抜いて世界第3位となっている。これらの状況に伴ってインドの自動車部品産業の輸出額は、2021年度に190億ドルに対して2022年度は5.2%増の201億ドルと急成長を続けている。主な輸出先は、米国、ドイツ、英国、タイ、イタリアとなっており、主な輸出品目は、駆動トランスミッションやステアリング、エンジン部品、ボディ/シャシー、サスペンションなどである。
今回のIAAE 2024においてインド企業を取りまとめたACMAは、850社を超える会員企業が所属するインド最大の自動車部品団体であり、会員企業の製品はインド国内市場において自動車メーカーやサプライヤーなどに供給されている。またその広範な製品群は世界中のOEM市場とアフターサービス市場にも輸出されているという。出展に向けて日本語訳した資料を用意していたことからもその本気度が窺い知れる。
ACMAの担当者Vaibhav Sharma氏に今回のIAAE 2024出展の目的について伺うと「日本市場への進出の足がかりとしてインドの企業を知って貰うため」だという。また、インド製品の特徴について伺うと「各自動車メーカーにOE採用されているものも多く、品質を落とさず安価に提供できる」と価格のメリットを挙げられた。また、インドでも自動車アフターマーケットの展示会(ACMA Automechanika New Delhi)が開催されることに触れ、日本企業の出展や日本からの来場を期待する旨を告げられた。
ACMAは、日本企業との交流を目的としたビジネスマッチングの展示会を開催するなど、日本との交流に積極的な姿勢を表している。そしてインドの自動車産業を語るうえで日本企業の存在は欠かせない。なぜならインド国内の自動車シェアはスズキが4割以上を占めているからだ。日本において保有台数の伸びが期待できない状況の中、今後成長が見込まれる国との交流が重要なことは明らかである。来年はさらに多くの企業に出展をして頂き、さらなる交流の深化を期待したい。