4月28日は“ヨイツヤ”洗車の日!業界団体トップに聞いた「クルマの進化と洗車の重要性」・「洗車の日の可能性」 | CAR CARE PLUS

4月28日は“ヨイツヤ”洗車の日!業界団体トップに聞いた「クルマの進化と洗車の重要性」・「洗車の日の可能性」

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4月28日は“ヨイツヤ”洗車の日!業界団体トップに聞いた「クルマの進化と洗車の重要性」・「洗車の日の可能性」
4月28日は“ヨイツヤ”洗車の日!業界団体トップに聞いた「クルマの進化と洗車の重要性」・「洗車の日の可能性」 全 8 枚 拡大写真

平均車齢が伸び続けている中で、愛車を綺麗に長く保つ方法は、ユーザーにとっていつの時代もニーズは高い。 特に花粉など飛散物が多い春に洗車の頻度を上げるというユーザーも多いのではないだろうか。

そこで今回は、愛車のお手入れの中でも比較的手軽な「洗車」にフォーカス。進化するクルマにおいて単純に汚れを洗い流すだけではない洗車の機能や意義について触れるほか 「洗車の日」という記念日を制定している業界団体トップにもお話を伺った。

クルマの進化と洗車

ここ最近のクルマの進化は著しい。高度な運転支援装置やセンサー、カメラなどの搭載が当たり前になる中で、カーオーナーにとっては、快適な運転環境が整ってきている。しかし、それらの装置が汚れに弱いことは、案外認識されていない。例えば、最近のクルマではフロントガラスの内側の“汚れ”によって、ADASのエラーが検出された事例もあるのだ。

つまり、進化を続けるクルマにおいては、カーオーナーが常にクルマをキレイにしておかないと、カメラやミリ波レーダーを始めとした先進安全装置がその機能を正常に発揮できず、安心安全な状態を保てないということになる。そういった意味で、洗車のあり方は単純に汚れを落とすということのみならず“安全安心なモビリティライフをサポートする”ものとして変化しているということを理解する必要があるのだ。

また、洗車にはクルマがキレイになることで、ボディの小キズを発見できたり、ワイパーゴムの経年劣化に気付けたり、メンテナンスの必要性を認識できるというメリットもある。また人間の心理として、外装をキレイにすると、内装もキレイにしたくなり、さらにエンジンルームなどを開けることで、結果として洗車を行うことが、予防整備にも繋がる。“洗車がクルマの安全を守る”というのも決して大げさな話ではないのだ。

花粉シーズンの春はボディへの影響も考え、特にこまめな洗車を!

なお、春は花粉など飛散物が多いので、特にこまめな洗車が有効なことは言うまでもない。特に花粉は粘度があり、雨などの水分を吸うと、塗装面やコーティング被膜に吸着し、拭いたぐらいでは落ちなくなり、塗装面を痛め、無数のシミを作ってしまう。そのため特に花粉からボディを守るには、花粉がボディについた直後で乾いた状態であれば、柔らかいタオルなのですぐに払い落としたい。もし一度、水分を吸ってしまったら、たっぷりの水でボディの表面を洗い流してから、洗車用のシャンプーの泡で花粉を吸着するようにスポンジを優しくあてて洗い、水ですすぎ流そう。シャンプーはスポンジなどとのクッションの役割にもなり、花粉の粘度成分が溶解されるのだ。

このようになる前に早めに花粉を払い落とすことが重要!

4月28日と11月28日が「洗車の日」って知ってる?

ところで、洗車について日本には記念日がある。自動車アフターマーケットに関わるメーカーや小売店が加盟している業界団体「オートアフターマーケット活性化連合(AAAL)※1」が、洗車をきっかけにクルマに触れる機会を増やし、興味や愛着を持ってもらうことを目的に制定したのが 「洗車の日」だ。“良い艶”をもったクルマにしようと“ヨイツヤ・イイツヤ” の語呂合わせから、4月28日と11月28日を洗車の日とし、記念日登録され、今年で16年目を迎える。  

「洗車の日」は、これまで業界を挙げて、整備工場やカー用品店での啓発活動や、交通安全イベントへの参加など、さまざまな取り組みを行っており、今年1月に開催されたカスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」にもブースを出展し「洗車の日」をPRしている。

画像左から時計回りに東京オートサロン2024でのPRの様子、整備工場やカー用品にはためく「洗車の日」の幟、イベントでアンケートに答えるともらえる洗車グッズ、新宿での交通安全啓発イベントにおけるPRの様子

今回編集部では、洗車の日を制定した業界団体「オートアフターマーケット活性化連合(AAAL)」に加盟する「一般社団法人自動車用品小売業協会(APARA)※2」の会長であり、カー用品販売大手のオートバックスセブンの会長でもある小林喜夫巳氏と「全国自動車用品工業会(JAAMA)※3」の理事で洗車の日委員長を務める宮内秀樹氏の両名に、16年目を迎えた洗車の日についての今後の展開や、 ユーザーに伝えたい洗車の重要性などを伺った(以下、敬称略)。


編集部:洗車の日は今年で16年目になります。過去と比べて認知は進んだ印象ですか?

小林:少しずつ知ってもらえてきた印象はありますが、まだまだ道半ばといったところでしょうか。

宮内:オートサロンで取ったアンケートでも「知っている」は23%弱でした。クルマ好きが集まるオートサロンでの数字なので、もっともっと認知を上げていかないといけないと感じています。

小林:自動車用品小売業協会では昔から洗車の日に併せて売り場作りのコンテストをやったり、色々な取り組みをしていますが、やらされている感があってはダメですね。今のクルマの安全安心を守る上でいかに洗車が重要かということの落とし込みができれば、もう少し広がるのではないかと思います。

編集部:イベントでのPRを始め、洗車の日の認知向上に向けた様々な取り組みをされていますが、今後の洗車の日の展開についてお考えはありますか。

宮内:よく“自動車業界に携わる550万人”と言われますが、その業界内で、4月28日と11月28日が「洗車の日」としてスタンダードになることがまずはスタートではないかと思います。基礎があって応用ができるのではないかと。その上で、例えば、洗車のコミュティを作ったり“洗車の情報はここに集まっている”というようなイベントなどが各地で出来ればという構想はありますが、まずは洗車の日を通じた洗車の重要性の啓発ですね。クルマに愛着を持ってもらうために、クルマを綺麗にする。その訴求をもっとシンプルにやっていきたいと思います。

小林:クルマに関連するものを扱うところ、例えばホームセンターなどもそうですが、洗車と一括りにすると他人事に思われるかもしれませんが、クルマを綺麗にするという視点に立てば、もっと業界の垣根を取り払って、色々な業種を巻き込めるのではないかと思っています。自動車業界内の認知はもちろん、その部分の施策を考えたいですね。まだまだやり方はあると思います。

編集部:最後にユーザーに対して、洗車の重要性についてお伝えしたいことがあればお願いします。

宮内:先ほど申し上げましたが、クルマへの愛着を持つきっかけ、入り口に洗車はあると思います。その上で、クルマの安全安心を洗車をすることでチェックしてほしいなと思います。

小林:今のクルマは、安全性能が上がった分、ほんの少しの衝撃でも調整が必要なほど繊細なものであるということを理解して頂ければと 思います。その上で、ほんの少しの汚れでも機能が発揮されないこともあるんだと知り、洗車をすれば、自分や家族の身を守るのが「洗車」と言われても、納得できるのではないでしょうか。2週間に1回、少なくても 1ヶ月に1回は愛車にじっくり向き合ってほしいと思います。

編集部:小林会長、宮内委員長ありがとうございました。


※1 オートアフターマーケット活性化連合(AAAL):2006年にオート用品を製造するメーカー団体とそれを販売する小売店業界が一堂に集まり、 協力し合い、より良いサービス・製品作り・市場の活性化を行うための協議の場として設立。オートアフターマーケットに係わる自動車用品及び部品関連製造業と小売業等7団体545社(小売業FC企業を含めると770社)で構成されている。

※2 一般社団法人自動車用品小売業協会(APARA):1998年に自動車用品販売を生業とする企業が集まり発足。正会員数12社、賛助会員数106社 (2023年3月時点)。

※3 全国自動車用品工業会(JAAMA):1969年に自動車用品部品に関する業務上の研究改善を行い、業界全般の進展に寄 与するとともに会員相互の親睦を図る目的に発足。会員数70社(2023年3月時点)。

《CAR LIFE編集部@松岡大輔》

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