大型連休も前半が終了し、巷では4月30日からの3日間は谷間の平日になるが、今年から日本自動車工業会の会長職という重責を担ういすゞ自動車のほか、SUBARUなどの日本の自動車メーカーの大半は5月6日までの最長「10連休」という長期休業中。
その反動なのだろうか。きょうの各紙をみても、自動車関連のニュースはほとんど見当たらない。そうした中でも、電気自動車(EV)大手の米テスラが、中国市場の立て直しに向け、トップ外交に乗り出したなど、日経などが取り上げている。
それによると、中国の李強(リー・チャン)首相が、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)と会談し、中国政府は、テスラ車に対する重要施設への乗り入れ制限を解禁する見通しとなったそうだ。
中国のデータの安全性などを審査する政府機関と自動車の業界団体が、インターネットに接続する自動車を対象としたデータの安全性に関する規定に適合した車種リストを発表。その中に、テスラの上海工場で生産するセダン『モデル3』と、多目的スポーツ車(SUV)『モデルY』が掲載されたという。
中国の国内経済の回復が遅れるなか、「テスラに対する規制緩和で外資開放をアピールし、米国企業の対中投資の回復につなげる狙いがある」とみられる。一方で、「テスラにとっては、苦戦する中国販売の後押しや、自動運転への参入の加速につながる可能性がある」とも伝えている。
そのテスラの株価は、4月29日のニューヨーク市場で前週末比15%を超える上昇となったという。共同配信の記事を産経などが報じているが、イーロン・マスクCEOが中国・北京を突然訪問。現地で運転支援システムを導入する暫定許可を得たと伝わったことが好感されたとみられる。
破天荒の異能経営者には「怠け者の節句働き」という使い古された言葉は当たらないようだ。
2024年5月1日付
●政府・日銀、為替介入5兆円規模か、財務官「過度な変動」警戒 (読売・2面)
●石炭火力35年まで、G7エネ相合意、各国に配慮、日本は継続可、会合閉幕(読売・9面)
●住友化学の赤字3120億円に拡大、不振子会社出資率引き下げ検討、来春までに人員1割削減へ(朝日・6面)
●テスラ車、中国重要施設の乗り入れ解禁、上海で製造2車種「適合」 (朝日・7面)
●内閣支持横ばい26%、衆院選投票先自民28%,立民18%本社世論調査 (日経・1面)
●BYD、11%増益、EV・PHV値下げ販売増、1~3月 (日経・10面)
●VW、営業益2割減、1~3月、EV販売失速、メルセデスは3割減 (日経・17面)