米国のNODARは5月22日、車載カメラを使って高密度の3Dデータを生成し、自動駐車に活用する新しいシステムを発表した。
このシステムは、車両周囲に独立して取り付けられた複数のステレオカメラを組み合わせて高解像度の3Dポイントクラウドを生成する技術を採用している。これにより、従来の超音波センサーを不要とし、より正確で信頼性の高いデータを提供する。
最近のテストでは、NODARの「Hammerhead」ステレオビジョン技術が、360度の3Dデータを構築し、超音波センサーよりも精度が高く、長距離かつ信頼性の高いデータを生成できることが確認された。このシステムは、0.6mの近距離から12mの遠距離までの物体を検出し、複雑な駐車シーンにも対応可能という。
現在、多くの自動駐車システムは、車両周囲に配置された最大12個の超音波センサーを利用している。しかし、超音波センサーは天候や温度に敏感で、視野、範囲、速度に制限があり、不正確なデータを生成することが多い。その結果、駐車の試行錯誤やドライバーのフラストレーションを引き起こす場合がある。
さらに、超音波センサーは車両の外観を損ねる要因ともなっている。車体表面のセンサーは、視覚的に目立ち、空気の流れを乱し、悪天候時には汚れを集めることがある。
NODARの新しい自動駐車システムは、これらの問題を解決するために開発された。主な利点として、最大12mの範囲と0.6mの近距離での物体検出、2Dカメラ画像と詳細な3Dポイントクラウドデータの重ね合わせ、温度や湿度、環境ノイズに影響されない高信頼性データ、360度の鳥瞰図と周囲ビューによる包括的なデータ構築、そして迅速な駐車が挙げられる。
この新技術により、NODARは自動車メーカーに対して、よりスマートで信頼性の高い自動駐車システムを供給することが可能になった、としている。