6月2日(日)に京都にある丹波ワインの醸造所「TANBA WINE」(京都府船井郡京丹波町豊田鳥居野96)でアルファロメオやフィアット、ジープといった新旧のイタリア車やアメリカ車が集結し、その国の文化、グルメなどを身近に楽しんでもらうことを目的としたイベント「Ciao!2024 From Italy&AMERICA with love」が開催された。
このイベントは、京都を中心に近畿や北陸に拠点を展開する自動車部品商の株式会社大黒商会(井上雅文代表取締役)の輸入自動車事業部(フィアット・アバルト京都/アルファロメオ京都/ジープ京都およびCiao!実行委員会)が主催し、コロナ禍での中断期間があったものの、今回で8回目の開催。初回開催時から毎回参加しているという熱心なカーオーナーを始め、旧車ファンやその家族連れなどが緑豊かな初夏の京都・丹波に集まり、賑わいを見せた。
同社の井上社長が「このイベントを通して、イタリア車のカーオーナー同士の交流が活発に生まれています」と話す通り、会場には京都以外の他府県のナンバーのクルマも多く来場していた。イベントの告知は同社で購入したカーオーナー向けとSNSの発信程度とのことで、大々的なPRはしていないそうだが、カーオーナー同士の口コミや繋がりもあり、すっかり京都近隣のイタリア車のカーオーナーにとっては、初夏の風物詩となりつつあるようだ。
イベントでは、来場者がお洒落だと思う車に投票し、その票数を競う恒例の「おしゃれな車コンテスト」が今回も行われ、昨年に続き、希少な1958年式の「アルファロメオ・ジュリエッタスパイダー」や、同一オーナーが大事に乗り続け、30年で40万キロを走行したフィアット500Lなど数多くの貴重なクルマが展示されており、カーオーナーの愛車に対する並々ならぬ思いが感じ取れた。
その他、会場ではアルファロメオ159・22 TIの「1円オークション」や自動車評論家の西川淳氏と吉田由美氏によるトークショーも行われ、西川氏と吉田氏が展示されていた各車のオーナーにインタビューし、その熱い思いを語ってもらうなど、終始和やかな雰囲気でイベントは進行した。
現在の日本の制度において、自動車税種別割は新車登録から13年(ディーゼル車は11年)が経つと税額が上がる。また新車登録から13年経過以降の税額のアップについては、自動車重量税も同様であり、かつ自動車重量税は新車登録から18年後にはさらに税額が上がる仕組みとなっている。愛車を大切に乗るユーザーが増え、クルマの平均車齢が伸び、保有期間も長くなっている傾向の日本において、自動車を製造する際の温室効果ガス排出やEVの製造はより多くの二酸化炭素を排出することから、トータルで考えれば長く乗るということはエコである。その意味で日本でも旧車の価値が見直されていくことを願いたい。