顔認証をチケットに代えてバスなどに乗車できるシステム「ユーカリPASS」が6月15日より、千葉県佐倉市のユーカリが丘において本格始動する。日本で初めての本格的な顔認証乗車システムだ。
新交通システム山万ユーカリが丘線とコミュニティバス(こあらバス)で利用可能だ。ユーカリが丘は、1971年に山万によって開発が開始されたニュータウン。山万ユーカリが丘線はニュータウンの中心を走る新交通システムだ。コミュニティバスは地域内に2路線がある。
今回導入される「ユーカリPASS」は、パナソニックコネクトの顔認証技術とジョルダンの決済システム「JorudanStyle Point&Pass」とを組み合わせたもの。山万とジョルダンが共同で開発した。非接触・非対面での本人確認とチケット確認、乗車管理を行ない、シームレスな乗車を利用者の「顔」ひとつで実現できる。
山万とジョルダンは、2021年5月10日から、山万コミュニティバスでの顔認証乗車によるシステムの実証実験を開始し、同年9月15日に山万ユーカリが丘線でのサービスを追加し、2023年3月まで、複数の交通機関の連携を通じた交通環境(マルチモーダル交通体系)整備の実証実験を行なってきた。
山万では、地域内の公共交通の決済手段を現在の切符・磁気券から新たに顔認証によるキャッシュレス決済へと変更させることにより、公共交通機関の利便性を向上させることを意図する。これまで磁気券を発券していた券売機についても、ユーカリPASSの導入にあわせて、QRチケットを発行する券売機へ移行する。