首都圏で定期観光バスを運行するはとバスは7月11日、2023年度(2023年7月1日~2024年6月30日)の東京観光利用者数が55万5268名(速報値)に達し、前年度の約1.3倍となったと発表した。
昨2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類へ移行したことをきっかけに旅行需要が高まり、一年を通じて順調に推移した。特に、東京観光利用者の約4割が2階建てオープンバスで運行するコースを利用し、3年ぶりに導入した新車も寄与した。
上半期では、ナイトタイムエコノミーの需要を捉えた夜コースや、リニューアルした「羽田空港ベストビュードライブ」、人気キャラクター「リラックマ」とのコラボ企画ツアーが好評だった。下半期では、2月にオープンした「豊洲千客万来」を組み込んだコースが大きく伸びた。また、「迎賓館赤坂離宮」の本部内見学を組み込んだコースも4月から12コースにバリエーションを増やし、集客に大きく寄与した。桜観賞のコースやゴールデンウィークの集客も堅調であった。
外国語コースの利用者数は1万2697名で、2023年4月に本格的に再開して以降、徐々にツアーを増やし、利用者数も少しずつ伸びている。特に4月は桜の観賞を楽しみにする外国人観光客が大幅に増加し、コロナ禍以降、月間で初めて2000名を超えた。
2024年度の取り組みとして、好評の2階建てオープンバスで運行するコースについては、今夏さらに新車を増やし、拡充する予定である。また、訪日外国人数の増加に対応し、国家資格を持った「全国通訳案内士」による外国語コースだけでなく、8か国語に対応した多言語自動ガイドシステムで案内するコースも拡充する計画だ。