フィアットは7月11日、創業125周年に合わせて、新たな博物館「カーサ・フィアット(Casa FIAT)」をイタリアに開館した。
このプロジェクトは、「ピナコテカ・アニェッリ(アニェッリ絵画館)」とフィアットの協力により実現した。展示は、フィアットの歴史とトリノの伝説的な工場「リンゴット」との関係を辿る内容となっている。この工場は1920年代にジャコモ・マッテ・トゥルッコによって設計され、1990年代にレンゾ・ピアノによって修復された。
展示はインタラクティブなディスプレイを使用し、「カーデザイン」「建築」「社会」「キッズ」の4つのテーマエリアに分かれている。これにより、来場者はフィアットの世界に完全に没入することができるという。博物館内では、フィアットの創業から最新の進化までの物語を展示。Casa FIATの中心には木製の『500』マスターモデルがあり、展示は1899年の会社設立から始まる。
展示は年代ごとに進行し、フィアットの歴史の重要な瞬間を紹介する。例えば、1957年に発売されたコンパクトな2シーターセダン『ヌオーバ500』や、1980年にジョルジェット・ジウジアーロが設計した多用途で革新的な『パンダ』などがある。この展示を通じて、過去とそのルーツの重要性を強調しつつ、新しい『グランデパンダ』に示されるように未来にも目を向けている。