加藤製作所は、新型80t吊りラフテレーンクレーン「SL-850Rf 3」の販売を開始した。従来モデルの性能を継承しつつ、環境性能と安全性を大幅に向上させた新モデルだ。
最大の特徴は、最新の排出ガス規制(欧州Stage V)に適合した環境配慮型エンジンの搭載だ。新エンジンは、最高出力246kW、最大トルク1636Nmを発揮する。さらに、国土交通省の「低騒音型建設機械」および「2020年燃費基準達成建設機械」の認定を申請中で、環境性能の高さをアピールしている。
また、ECOスイッチやオートミニマムコントロールなどの機能により、クレーン作業時の燃費向上も図っている。これらの機能により、作業時のエンジン回転数を最適に調整し、燃料消費と騒音を抑えることが可能となった。
安全性と作業性の向上もこのモデルの大きな特徴だ。車両全長を270mm短縮し、ブームヘッド横幅も145mm縮小することで、狭小地での作業や障害物との接触リスクを軽減している。さらに、回動リンク式ジブホースガイドの採用により、ジブセット作業時間の短縮も実現した。
安全機能の強化も見逃せない。LEDフロントアクセサリーライトや青色LEDライトの採用により、昼夜を問わず車両の視認性が向上。また、坂道発進補助装置や無線式吊荷監視カメラ用電源供給システムなど、オペレーターの安全をサポートする機能も充実している。
さらに、12.1インチ縦型大画面モニターを採用したKATOセーフティビューシステムにより、操作性と視認性が大幅に向上。サラウンドビューや人検知アシストカメラなど、最新の安全技術も搭載されている。
加藤製作所の新型クレーンは、環境性能と安全性の両立を図りつつ、作業効率の向上も実現している。