自動車内装品部品メーカーの宝和化学は、シートベルトの廃材を利用したラウンジチェアを発表した。
同社は、新ブランド「TORINAS(トリナス)」を立ち上げた。この取り組みは、様々な廃材や余剰材を結び付け、新たな価値を生み出すことを目的としている。
TORINASの第一弾として、廃棄されるはずだったシートベルトと国産の集成材を組み合わせ、独自の「エダマメプリシステム」で強い張り感を実現した環境にやさしいラウンジチェアの販売を開始した。
TORINASブランドは、東海理化が手が掛けるシートベルト端材を使ったサステナブル&アップサイクルブランド「Think Scrap(シンクスクラップ)」とコラボレーション。宝和化学の独自の椅子張り技術を活用することで、廃材の新たな可能性を引き出すことに成功したという。
さらに、環境問題にも配慮した製品設計がなされている。骨組みには2種類の国産集成材が使用されており、一つは三河産の楢の間伐材から作られた集成材で、CO2排出削減や森林保護に貢献している。もう一つは放置竹林の減少につなげるため、里山の生態系を守り、竹害の減少に貢献する竹の集成材を利用している。
宝和化学は、この環境に配慮したラウンジチェアを全国のラウンジスペースへ導入することを目指している。