住友ゴム工業と三菱ケミカルは、タイヤの主原料のカーボンブラックにおける資源循環の取り組みで協業を開始すると発表した。タイヤ由来の再生材料から生産した資源循環型カーボンブラックを販売するのは世界初という。
この協業では、住友ゴムがタイヤの製造工程で発生するゴム片および使用済みタイヤの粉砕処理品を三菱ケミカルに供給する。三菱ケミカルはこれらの再生材料を原料の一部としてコークス炉に投入し、ケミカルリサイクルを行う。得られたタールからカーボンブラックを生産し、住友ゴムのタイヤ原料として使用される。
住友ゴムは、DUNLOPやFALKENブランドでグローバルにタイヤを製造販売している。同社は独自のサーキュラーエコノミー構想「TOWANOWA」において、使用済みタイヤのリサイクルに取り組んでいる。資源循環型カーボンブラックは2025年から一部レース用タイヤおよび乗用車向けタイヤに採用され、2026年以降は採用範囲の拡大を目指す。