自動車業界向けサステナビリティ統合管理ソリューション、「booost Automotive」発表…製品単位PCF算定と組織単位GHG管理を統合 | CAR CARE PLUS

自動車業界向けサステナビリティ統合管理ソリューション、「booost Automotive」発表…製品単位PCF算定と組織単位GHG管理を統合

ニュース ビジネス
自動車産業に特化した統合管理ソリューション「booost Automotive」
自動車産業に特化した統合管理ソリューション「booost Automotive」 全 1 枚 拡大写真

Booostは、自動車産業に特化した統合管理ソリューション「booost Automotive」の提供を開始したと発表した。

同ソリューションは、製品単位のカーボンフットプリント算定と、組織単位のGHG管理の双方を高い精度で実現する自動車業界初の統合プラットフォームだ。

自動車業界では、電動化やコネクテッド化の進展に伴い、製品ライフサイクル全体にわたるGHG排出量の算定・開示が急速に求められている。欧州電池規則では、電池製品について製品単位のPCF開示と、トレーサビリティおよびサステナビリティ保証を目的とした「バッテリーパスポート」の発行が2027年以降義務化される予定だ。

これにより、完成車メーカーだけでなく、電池・部品・素材サプライヤー各社も、ライフサイクル全体のGHGデータを管理・共有できる仕組みの構築が不可欠となる。

「booost Automotive」は、欧州委員会とWBCSDが主導する国際標準「PACT Methodology」に準拠し、自動車業界特有の複雑なマルチTier構造を前提に、GHG排出量および製品PCFの精緻かつ比較可能な算定・データ交換を実現する。

また、CSRD、ISSB、SSBJ等の主要なサステナビリティ開示制度に準拠し、精緻なPCF算定からグループ連結レポーティングまでを一元管理する。国内外の複数制度に対する同時対応を効率的に進められるデータガバナンス基盤を提供する。

原材料調達から製造・出荷までのライフサイクルデータを統合管理し、BOMと連携することで、Tier1からTier4の広範なサプライチェーン排出量を製品単位で算定・可視化する。

環境・人権デューデリジェンスの実施から、プライマリーデータの収集・確認までをワンストップで自動化し、サプライヤー協働の効率化とデータ信頼性の向上を両立する。

同社は、経済産業省の産業イニシアティブ「ウラノス・エコシステム」が推進する共通仕様「Open Data Spaces」に準拠した接続機能をすでに実装している。この機能により、企業間・業界間でのデータ連携および、欧州・国際基準に準じた形で環境データの共有・交換を可能にする。本機能の正式な提供開始については、近日中に発表予定だ。

エネルギー源や素材変更などの施策によるGHG削減効果を試算し、脱炭素経営に向けた意思決定を支援する機能も備える。

同社は、ABtC認証アプリケーションの運営企業として、自動車・製造サプライチェーン領域における脱炭素化と国際規制・開示制度への対応を、並行して実現できる実務基盤の提供をさらに強化していく。また、業界特性に応じたベストプラクティスの体系化・提供を通じて、企業のSXを持続的に支援していく。

同社が提供する「booost Sustainability」は、大手企業でのシェアNo.1のサステナビリティERPで、提供開始以降、大企業を中心に92ヶ国以上、約2000社19万2000拠点以上に導入されている。

《森脇稔》

この記事の写真

/

特集