大阪府枚方市に拠点を置く産業用防振材のスペシャリスト「株式会社枚方技研」は、2026年2月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催された「第23回 国際オートアフターマーケット EXPO 2026(IAAE 2026)」に初出展。現在開発を進めているタイヤ用ウレタンコーティング剤「T・キュアシャイン」を展示し、来場者の注目を集めた。
従来のワックスを凌駕する耐久性と保護性能
枚方技研が提案する「T・キュアシャイン」は、乗用車タイヤのサイドウォールに施工する二液タイプのタイヤ用ウレタンコーティング剤である。最大の武器は、従来のタイヤワックスとは比較にならない圧倒的な持続性と保護性能だ。同社担当者は「基本的にはタイヤの溝がなくなる(交換時期を迎える)まで保つ」と、その耐久性に強い自信をのぞかせる。
ブースでは、実際に1年半(走行距離約1万5,000km)使用されたタイヤが展示されていたが、若干の艶の変化はあるものの、コーティング剤はしっかりと定着し、保護機能を維持していることが確認できた。汚れが付着しても水洗いで容易に落とせるため、メンテナンス性にも極めて優れている。さらに、艶の無くなったコーティング表面の艶がなくなってきた場合でも、下地は剥がれていないので簡単に再コーティングを行うことが可能だという。

「新幹線」も支えるゴムのプロが導き出した独自配合
同社は、鉄道(700系新幹線の床下等)や半導体製造装置などの振動を抑える工業用防振材「ノンブレン」を展開する、ゴムと振動のスペシャリストである。
「T・キュアシャイン」の開発は、車好きの社長やスタッフの情熱から始まった。しかし、過酷な走行環境下でゴムの伸縮に追従し、ひび割れを防ぐコーティング剤の開発は容易ではなかったという。かつては北海道での極寒テストでひび割れが発生したこともあったが、産業分野で培った独自の配合技術により、ゴムの伸縮に追従する柔軟性と長期間の密着性を実現し、課題をクリアした。

プロの施工による「付加価値」の提供を重視
本製品は、当面の間は一般ユーザー向けの販売を行わず、プロショップや整備工場、新車ディーラー、タイヤショップなどのB2B展開をメインに据えている。その理由は、製品の性能を最大限に引き出すために、「事前の徹底した洗浄と脱脂」が不可欠だからである。ボディコーティングの付加価値メニューや、新品タイヤ装着時のオプションとしての需要を見込んでいる。さらに、タイヤ以外にも、内装パーツや他の素材への展開も視野に入れているという。
同社の防振技術はオーディオ機器の音質向上やピアノの防振、マイクスタンドのノイズ対策など、自動車以外の幅広い分野でも実績を上げている。「ゴムのプロフェッショナル」が挑む自動車市場への挑戦。工業界で培われた本物の技術が、これからのカーケアの常識を変えていくかもしれない。


