往年の日産のSUV、『テラノ』が、電動化時代の本格SUVとして復活する可能性が浮上してきた。日産が北京モーターショー2026で公開した『テラノPHEVコンセプト』を参考に量産デザインを予想した。
◆パトロールとエクストレイル』との中間
テラノPHEVコンセプトは、『パトロール』と『エクストレイル』との中間に位置する新型SUVを示唆するモデルとみられている。現時点で日産は市販化を正式発表していないものの、今後1年以内の登場が有力視されており、かつて人気を集めた「テラノ」の車名が復活する可能性にも注目が集まる。
◆3連の長方形LEDシグネチャー
エクステリアは、水平基調を強調したスクエアなフォルムが特徴だ。フロントにはイルミネーション付きの「NISSAN」ロゴを配置し、その下には3連の長方形LEDシグネチャーを採用する。市販モデルではグリルやバンパーのデザインが変更される可能性はあるものの、このライトシグネチャーは新型を象徴するデザインとして予想CGでも採用した。
張り出したフェンダーや厚みのあるバンパー、大径タイヤも力強い印象を与える。コンセプトモデルにはルーフラックや補助ランプ、リアキャリアなども装着されているが、市販モデルの予想CGでは実用性やコストを考慮した仕様に変更した。

◆中国向けSUVにPHEVの実績あり
パワートレインの詳細は公表されていないが、中国市場向け『フロンティア・プロPHEV』と基本構成を共有する可能性があるという。実現すれば、1.5リットル直列4気筒ターボエンジンと電気モーターとを組み合わせ、システム最高出力429hp、最大トルク800Nm級の高性能PHEVとなる可能性がある。
◆パジェロと兄弟車ならどうなる?
さらに注目されるのが、三菱の次期『パジェロ』との関係だ。日産と三菱はアライアンスのもとでSUVや電動車の共同開発を進めており、新型テラノもその流れの中から誕生するかもしれない。共通プラットフォームやPHEVシステムを採用すれば、両車が兄弟モデルとして展開されることも考えられる。
ただし、兄弟車となった場合でも、両モデルには異なるキャラクターが与えられそうだ。次期パジェロは、本格クロスカントリーSUVとして悪路走破性を重視したモデルになると予想されている。いっぽう、テラノはPHEVを軸に、オンロードでの快適性や静粛性、力強い加速性能を重視したプレミアムSUVという位置付けになるだろう。
同じプラットフォームや電動パワートレインを採用しながら、それぞれ異なるキャラクターを与える手法は、アライアンス各社で見られる戦略だ。開発コストを抑えながら、それぞれのブランドらしさを打ち出せるメリットがある。近年は日産と三菱の協業が進み、SUVや電動車の共同開発も加速している。そうした流れを考えれば、本格SUV分野でもプラットフォームや電動化技術を共有する可能性がある。

◆SUVは人気、PHEVの選択肢が増えている
現時点で日産は、市販モデルの投入時期や販売地域を正式には明らかにしていない。しかし、テラノPHEVは中国市場だけでなく、グローバル展開を視野に入れて開発が進められているとみられる。日本では『ランドクルーザー』シリーズや『ジムニー』など本格SUVが人気を集めているほか、PHEVも選択肢を広げている。こうした市場環境から、新型テラノがグローバルモデルとして登場した場合、日本への導入も注目される。
現時点では新型SUVの車名や日本導入について、日産から正式な発表はない。ただ、テラノはかつて日産を代表する本格SUVとして親しまれた車名だけに、復活となれば注目を集めそうだ。そして次期パジェロと基本骨格を共有する兄弟モデルとしてテラノが復活すれば、本格SUV市場に新たな選択肢が加わることにもなる。電動化時代の日産を象徴するSUVとして登場するのか、今後の動向が注目される。


