ブリヂストンは9月26日、秋の全国交通安全運動(9月21~30日)に合わせて、交通安全啓発イベント「ファミリー交通安全パーク」を神奈川県相模原市で開催した。
会場となったのは相模原市のアリオ橋本。2026年4月にイオンモール幕張新都心で開催された春のイベントに続く取り組みで、神奈川県内での開催は今回が初となった。
今回のイベントは一般財団法人日本交通安全教育普及協会との共催に加え、相模原北警察署をはじめとする神奈川県警察、JAF(日本自動車連盟)神奈川支部、地元の交通安全関係団体などが連携して実施された。会場には子どもから大人まで多くの家族連れが訪れ、体験型展示やステージプログラムを通じて交通安全への理解を深めていた。
◆片山右京氏が一日警察署長に就任し交通安全を呼びかけ

午前中のステージには相模原北警察署の高橋喜巳雄署長が登壇。管内では死亡事故こそ発生していないものの、人身事故は295件と前年比21件増えている現状を説明した。日没が一段と早くなる秋の夕暮れ時に向け、早めのライト点灯や反射材着用の重要性を改めて呼びかけた。
続いて登場したのが元F1ドライバーの片山右京氏だ。相模原市出身で同市の終身名誉観光親善大使も務める右京氏は、この日「一日警察署長」に就任。「2歳の頃から60年以上相模原に住んでいて、子どもの頃は自転車で街中を走り回っていた」という地元ならではのエピソードで観客を引き込むと、モータースポーツや自転車、登山など自身の経験を交えながらヘルメット着用の重要性を訴えた。
「一番弱いのは頭部。レースでの事故の際も、ヘルメットのおかげで命を救われたことが何度もあった。自転車に乗るときも、絶対に被らないと危険だ」と語る右京氏。その後のステージでは子どもたちを交えて「止まれ」「横断歩道」「駐車禁止」などの道路標識クイズを実施。正解した子どもには右京氏から直接プレゼントが手渡され、会場は大いに盛り上がった。
◆タイヤ空気圧や歩きスマホの危険を体験しながら学ぶ

体験型の展示エリアにもさまざまな工夫が凝らされていた。クルマ、バイク、自転車、歩行者それぞれに向けたコンテンツが用意され、ブリヂストンが推進する「#TIRE SAFETY」活動の一環として、実際にタイヤを転がしながら空気圧の違いによる手応えの差を体感できるコーナーや自転車の空気入れ体験コーナーなどを設置した。
タイヤの空気圧は低下すると転がり抵抗が増えるだけでなく、走行安定性やタイヤの耐久性にも影響する。普段は意識しにくい空気圧の違いを体験できる内容とすることで、日常的な点検の重要性を家族で学べる機会となっていた。
さらに歩きスマホの危険性を体感できる歩行者シミュレーターをはじめ、白バイやポケバイへのまたがり体験、子ども安全免許証の発行、屋外での日産パトカー展示など、子どもたちが交通安全に親しみやすい企画も数多く用意された。
同社が約24年間にわたり展開している社会貢献活動「子どもエコ絵画コンクール」の要素も取り入れられ、遊びや体験を交えながら交通安全について学べる内容となっていた。
◆身近な交通事故の危険をミニカーで再現

午後からはレーシングライダーの山口辰也氏による「ファミリー交通安全教室」が計5回開催された。講習では特製の交通安全キットやミニカーを使い「歩行者信号が青でも右左折車が進入してくる可能性」「大型トラックの内輪差」「停車車両の陰からの飛び出し」など、日常の道路に潜む危険を紹介した。
単に交通ルールを覚えるだけではなく「次に何が起こる可能性があるのか」を予測する重要性を、子どもにも理解しやすい方法で伝えていたのが特徴だ。歩行者や自転車利用者だけでなく、ドライバーにとっても改めて安全確認の大切さを考える内容となった。
ブリヂストンでは春と秋の全国交通安全運動に合わせ、こうした交通安全啓発イベントを継続して展開している。クルマや自転車、歩行者など立場の異なる道路利用者が一緒に安全について考えられるのが「ファミリー交通安全パーク」の特徴だ。次回は2027年4月の開催を予定している。


