2年に一度開催されているMG Day in KARUIZAWA。今年も10月24日、ホテル鹿島の森(長野県北佐久郡軽井沢町)にて開催された。主催はMG Car Club Japan Centre。
◆大人の余裕を感じさせるイベント
今回で34回目を迎えるMG Day in KARUIZAWA。このイベントの魅力を一言でいうならば、“変わらないこと”だ。ホテル鹿島の森中庭の芝生にクルマを並べ、開会式の後は15時ごろのクロージングまで、各自、久々に会う友人たちとおしゃべりに興じたり、ホテルのカフェでお茶をしたり、芝生にテントを張ってのんびり過ごしたりなど、それぞれでイベントを楽しむというスタイルがずっと繰り返されてきたのだ。

なぜこれが魅力なのか。そこにあるのは安心感と、“大人の余裕”だ。ここに来ればMGを愛する友人たちに会えるということと、美しい芝生の上にMGたちが並ぶという変わらない光景からくる安心感。そして大人の余裕について、MG Car Club Japan Centreに45年前から所属する現会長の戸田篤さんは、「入会当時、大人の方たちの中に子供の僕が入ったんです。そこからクラブの様子をずっと見て、その人たちに憧れて少しずつ成長していまに至ります」とコメント。
その大人とは、単に年齢を重ねただけでなく、クルマ趣味を通してこれまでの人生経験やライフスタイルなどをさりげなく教えてくれる存在だ。その素敵な、憧れる先輩たちが作り上げてきた歴史あるクラブとイベントを変わらず続け、かつ、時代を鑑み、変える必要があるところはクラブ員と相談しながら変えていく。ただし、ベースとなるスタイルは変えない。これが大人の余裕につながっているのだろう。
1963年10月24日に設立されたMG Car Club Japan Centre。奇しくもそこから63年後の同じ日にMG DAYが開催された。毎月のように様々なイベントを行い会員同士の交流を積極的に行っており、会員同士の結びつきが強いことが、当日の雰囲気からも伝わってきた。戸田さんも、「クラブが長く続いているのは人だと思います。もちろんMGというクルマもありますが、それを支えているのは人なんです」と述べたのが印象的だった。

◆層の厚さを感じさせる参加車両
開催当日は残念な雨模様。しかし参加者たちは、雨も楽しみの一つ、まるでイギリスみたいだねと、その雰囲気を満喫していた。

今回は60台以上がエントリー。MG『B』や『ミジェット』が大勢を占めるが、戦前の『J2』や『K3マグネット』などの戦前車だけでなく、ADO16と呼ばれる『1100』や『マグネット』などのサルーンも姿を見せ、クラブの層の厚さが感じられた。


また、珍しい1台としてMG『メトロ』が姿を見せた。もともとミニ(いわゆるクラシックミニ)の後継として位置づけられデビューしたオースティンメトロのバッチエンジニアリングで、ADO16時代と同様にメトロのスポーティーバージョンという立ち位置でデビュー。当然パワーも12ps高い72psを発生。ミニと同じようにサスペンションは個性を持たされており、窒素ガススプリングのハイドラガ・サスペンションを搭載していた。

もう一つ今回のイベントで大きなトピックは、イギリス本国のMG Car Clubから、海外担当のヴィヴィアン・フレースハウヴェルスさんが駆け付けたことだろう。古くからMGを愛する人たちが多く存在する日本だからこそ、わざわざ来日しイベントに参加したのだ。

毎回取材に訪れているが、確かに変わらない魅力は常に感じてきた。その一方で徐々に1960年代のスポーツサルーンの数が徐々に増えつつあることや、親から子へ受け継がれたMGの姿が見え始めたのは喜ばしく感じる。そうしてMGの、MG Car Club Japan Centreの魅力が受け継がれていくのだろう。


