東京海上日動、自動運転車の事故被害者を迅速に救済する特約を開発
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開発が進んでいる自動運転車は、交通事故削減や交通渋滞緩和、環境負荷低減などの付加価値が期待されている。一方で、自動運転技術が普及する中で、自動車事故が発生した場合、従来のドライバー(加害者)・被害者といった事故当事者に加え、製造業者やソフトウェア事業者など、賠償義務者が多岐にわたるケースが生じ、責任関係が複雑化する可能性がある。
例えば事故発生当初「事故原因が分からない」、「誰が責任を負うべきなのか確定しない」といったケースが生じ、事故原因究明や関係者の責任の有無、割合の確定などに時間を要する可能性も想定される。
同社では、自動運転技術の開発が進展する状況下、被害者救済が重要と判断、自動運転車の事故が発生した際、迅速な被害者救済を図るためる「被害者救済費用等補償特約」を開発した。
特約では、契約車に想定していない動作が生じたことにより事故が生じ、被保険者に法律上の損害賠償責任がないことが認められた場合、被害者に生じた損害を、被保険者が負担するために支出する費用を補償する。
特約は追加保険料ゼロで、自動車保険契約に自動セットする。2017年4月1日以降の保険契約から対象となる。
同社では今後、完全自動運転(レベル4)を見据え、運転の自動化が進む過程での法的責任関係のあり方や、自動車保険をめぐる環境変化も注視し、必要に応じて、社会環境変化に即した商品を開発していくとしている。
《レスポンス編集部》
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