カーオーディオの醍醐味はココにあり! 『システムアップ術』研究!! 第10回「その他もろもろ、まだまだありマス!」
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■“電源強化”も、有力な『システムアップ術』!
ここまでさまざまな『システムアップ術』をご紹介してきたが、やるべきことはまだ残っている。その最たるものは、ズバリ、「電源強化」だ。ただこれについては最近、他の記事でも取り上げたばかりなので、詳しくはそちらをお読みいただきたい。下記に関連記事(カーオーディオ、“今年のうちにやっておきたいこと”大特集! Part.4「電源強化」)として上げておくので、お時間があればぜひともご一読を。
なお、そこでは以下のようなことをご紹介している。おすすめなのは、1・「メインユニットの“バッ直”(バッテリーから直接プラス電源を引っ張ること)」、2・「メインユニットへのキャパシターの装着」、3・「パワーアンプへの安定化電源の装着」等だ。
カーオーディオにおいて、電源は非常に重要だ。メインバッテリーが弱ってきたら音にも影響が出るし、たくさんの電装品を使っていると音に力がなくなってきたりする。電気の供給が上手くいっているか否かは、ダイレクトに音に影響するのだ。というわけで、電源を強化することも、『システムアップ』になり得るのである。機器を追加していくタイミングで、都度、電気のことを考えてみるといいと思う。ご参考にしていただきたい。
ちなみに、電源強化策はまだほかにもある。例えば「アーシング」も有効な電源強化策の1つだ。これはつまりは、バッテリーのマイナス電源線の強化、である。エンジンルーム内で、ボディからバッテリーのマイナス端子まで伸びているケーブルを、上質かつ太いものに換えると、電気の流れがスムーズになる。結果、オーディオ機器への電気の供給も安定し、音に効く、というわけだ。
さらには、各種ヒューズ交換も効果が期待できる。せっかくパワーケーブルを上質なものに換えたとしても、ヒューズで電気をロスしてしまっては元も子もない。また、平型端子等を上質なものに交換する、といった電源強化策も存在している。細かなことだが、それぞれ一定の効果があることは確かだ。最後のほうでいいとは思うのだが、このような『システムアップ』方法があることも頭に入れておこう。
■スマホのミラーリングや、レーダー探知機の取付等々も、広義には『システムアップ術』
さらには、「楽しさや便利さをプラスする」という『システムアップ術』も存在している。「スマホをミラーリングできるようにする」ことなどがその代表例だ。
“ミラーリング”とは、スマホの画面に映っていることをそのままナビ画面に映せて、音声もカースピーカーから聴けるようにすることである。ナビ画面はただ映像を映しているだけなので、操作はスマホ上で行うしかない。しかし、映像が映せて音が出せるようになるだけで、状況は一気に好転する。
恩恵として見逃せないのは、ネット動画がクルマの中でも楽しめるようになることだろう。最近はテレビよりもラジオよりも、ネット動画を観ることのほうが多い、という方も結構いる。そのような方にとっては、“ミラーリング”ができるようになる意味は相当に大きい。
“ミラーリング”をするためには、メインユニット側に“HDMI”端子が備わっている必要がある。または、映像入力端子があれば、汎用のHDMI変換アダプターを用意することで、これが可能となる。ネット動画のヘヴィユーザーで、お使いにナビにHDMI端子が備わっていないというならば、HDMI変換アダプターのチェックをぜひに。
ほかには、「リアモニターを追加する」といった『システムアップ術』もある。お子さんがいる方ならばすでに装着ずみかもしれないが、ファミリーカーの場合は、リアモニターはかなり役に立つ。
ちなみに、リアモニターには、天井吊り下げタイプと、ヘッドレストの支柱を利用して装着するものの2タイプがある。ミニバン等の天井が高い車種では、天井吊り下げ型が便利だ。こちらでは、比較的に大画面モデルをチョイスすることが可能で、さらには天井のセンターに取り付けられるので、後席の左右の同乗者に平等に映像を届けられる、というメリットがある。
対してヘッドレスト取付型は、価格が手ごろな傾向があり、その上で、リアシートに1人しか乗っていない場合には、自分の近くにモニターを設定できるのでより見やすい。その利点を重視して敢えて、左右に1枚ずつヘッドレスト取付型を装着する、という作戦を実行しているユーザーも増加中だ。
他には、リアカメラを取り付けることや、コーナーセンサーを取り付けること、さらにはレーダー探知機を取り付ける等々も、広義には『システムアップ』と捉えていいだろう。実際、これらのメニューのほとんどが、“カーオーディオプロショップ”でもオーダーできるはずだ。クルマの電装関係で興味があることがあれば、気軽に“カーオーディオプロショップ”に相談してみよう。
さて、年をまたいで短期集中連載としてお届けしてきたが、いかがだったろうか。とにもかくにも、少しずつ、コツコツとシステムを発展させていくのは楽しいものだ。必ずしも、ハイエンドシステムに行き着くことだけがゴールではない。ミドルグレードのユニットでベストサウンドを追求していく、というアプローチもあれば、場合によっては、エントリーグレードのユニット群でどこまでの音が出せるか、という目標を持ってシステムアップを重ねているユーザーもいる。
最終的な形はどうあれ、少しずつ手をかけていけば、愛着も深まり、音も良くなる。おのおののやり方で、じっくりと『システムアップ』を楽しんでいただきたい。
《太田祥三》
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