カーオーディオで“ハイレゾ音源”を楽しむための「最新事情」 Part.3 「車内で手軽に聴く方法」 | CAR CARE PLUS

カーオーディオで“ハイレゾ音源”を楽しむための「最新事情」 Part.3 「車内で手軽に聴く方法」

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ダイヤトーン サウンドナビを積んだショップデモカー。製作:Av Kansai(大阪府)。
ダイヤトーン サウンドナビを積んだショップデモカー。製作:Av Kansai(大阪府)。 全 1 枚 拡大写真
“ハイレゾ音源”をカーオーディオで楽しむ方法を解説している。ここまでは、“ハイレゾ音源”とは何なのか、そして、これを聴くためのスピーカーはどうあるべきかについて考察してきた。それに引き続き今回からは、プレーヤーには何を使うべきか、を考えていく。


■車載専用再生装置を導入するか、DAPを用いるか…。

考えられる選択肢は、大きく分けて2つある。1つは、“ハイレゾ音源”を再生可能な車載機を使う方法、もう1つは、デジタル・オーディオ・プレーヤー(以下、DSP)を使う方法、以上の2つだ。

“ハイレゾ音源”を再生可能な車載機は、現在3機種が存在している。1つ目が、三菱電機の『ダイヤトーン サウンドナビ』、2つ目がケンウッドの『彩速ナビ TYPE Z』、そして3つ目が、オーディソンの『bit Play HD』、以上の3機種だ。

最初の2つがナビであり、3つ目のみが“マルチ・メディア・プレーヤー”である。なお『bit Play HD』に関しては、これにデジタル・シグナル・プロセッサーを繋ぐなどして、本格システムを組むことが前提となる。今回は、“お手軽”な方法に特化して考察していこうと思うので、当機についての詳しい解説は、またの機会に譲らせていただく。

対して、『ダイヤトーン サウンドナビ』と『彩速ナビ TYPE Z』は、これらにプロセッサーもパワーアンプも内蔵されているわけなので、これさえ導入すれば、即、車内で“ハイレゾ音源”が楽しめるようになる。

そして“お手軽”に、というところをクローズアップするとなると、『ダイヤトーン サウンドナビ』が面白い。そのように考えられるポイントは、“スピーカーが純正のままでも高音質で再生しやすいから”、だ。


■“ハイレゾ音源”を再生可能で、かつ、純正スピーカーでも良い音で聴けるのは…。

なお、『ダイヤトーン サウンドナビ』では、192kHz/24bitまでのFLACとWAVファイルの“ハイレゾ音源”の再生が可能なのだが、音声出力については、44.1kHz/24bitにダウンサンプリングされての再生となる。とはいえ、音質の良さに影響が大きい量子化bit数に関しては24bitが保たれる。さらには、それ以外の部分で徹底的に高音質が追求されているので、当機でも“ハイレゾ音源”の高音質ぶりは、いかんなく発揮されると言っていい。

そして当機は、スピーカーが純正のままであったときでも高音質が実現できるスペシャルな特長を持っている。内蔵されているDSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)を使いこなすことで、純正スピーカーをハイエンドシステムでコントロールするかのような方法で鳴らすことが可能となるのだ。

これにより、左右のトゥイーター、左右のミッドウーファーという計4つのスピーカーに対して等距離の場所にリスニングポジションを取っているような状況を、擬似的に作り出せる。

このようにサウンドをコントロールできると、ステレオ再生のメリットを額面どおりに引き出すことが可能となる。つまり、リアルなサウンドステージを満喫することができるようになる。スピーカーから音が聴こえてくる、というよりも、目の前に演奏している風景が広がる、このような感覚に浸れるのだ。

スピーカー交換は後回しにしてでも、まずはナビを新しくするとともに“ハイレゾ音源”も聴けるようにしたいと思ったら、『ダイヤトーン サウンドナビ』をチェックしよう。


■すでに“ハイレゾ音源”対応DAPをお持ちなら、いとも簡単に導入可能。

そして、もう1つの“お手軽”な方法が、『DAP』を使う方法である。すでに何らかのDAPを使って普段から“ハイレゾ音源”を楽しんでいるという方は、それを車内に持ち込めば、即、クルマの中で“ハイレゾ音源”を楽しめる。

DAPの音声をシステムに取り込むには方法がいくつかあるのだが、もっとも“お手軽”なのは、DAPのヘッドフォン端子と、カーオーディオメインユニットのAUX端子(外部入力端子)とを、ピンケーブルで接続する、という方法だ。

この接続方法では、“ハイレゾ音源”をDAP内でアナログ変換し、そしてDAP内のアンプを通った信号をシステムに取り込むこととなるので、サウンドクオリティは、DAP内の各メカの品質の影響を受けることとなる。ただし、高品質なDAPは、それらのメカも高品質にできているので、この方法で取り込んでも、“ハイレゾ音源”の良さはなかなかに味わえるはずだ。

スピーカー交換も行えば、さらに状況は良化する。もちろん、最終的な音質は、取り込む側であるカーオーディオメインユニットの性能の影響も受けるわけだが、DAPをすでにお持ちの場合には、この方法が、とにもかくにも“お手軽”なのだ。

もしも今、“ハイレゾ音源”に対応しているDAPを持っていなかったら、スマホでも“ハイレゾ音源”を再生できる機種もあるので、とりあえずなんらかの“ハイレゾ音源”対応DAPを手に入れてみてもいいのではないだろうか。そうすれば、“ハイレゾ音源”を車内でも、家でも、電車の中でも聴けるようになるのだから。

そうしてまずは、“ハイレゾ音源”を“お手軽”に楽しんだのち、追々はそれを核として、カーオーディオシステムをハイエンド化させていく、なんてことも可能だ。

次回は、その方法について詳しく解説していく。乞うご期待!

※このハイレゾ特集は『カーオーディオ』に関する事であって、カーオーディオ以外のオーディオとは異なる場合がありますのでご了承ください。

《太田祥三》

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