【カーオーディオ・マニア】「クロスオーバー」について考える…製品選びの“傾向と対策”「パワーアンプ編」その5 | CAR CARE PLUS

【カーオーディオ・マニア】「クロスオーバー」について考える…製品選びの“傾向と対策”「パワーアンプ編」その5

特集記事 コラム
MMATS PRO AUDIO・MPA470
MMATS PRO AUDIO・MPA470 全 1 枚 拡大写真
カーオーディオを趣味としている方に向けて、製品選びから楽しんでいただくべく、当連載をお届けしている。現在は「パワーアンプ」選びの“傾向と対策”を紹介している。今週は先週に引き続いて、「パワーアンプ」に搭載されている機能についての考察をお届けする。

今回クローズアップするのは、スタンダードな機能のうちの1つである、「クロスオーバー」だ。

「クロスオーバー」とは、音楽信号の帯域分割を担う機能である。使用するスピーカーが「セパレート2ウェイスピーカー」だった場合には、トゥイーターには高域信号だけを送り込み、ミッドウーファーには中低域信号だけを送り込みたい。特にトゥイーターに対しては、低い信号を入力すると壊れてしまうので、低域の信号をカットすることはマスト。というわけで、マルチウェイスピーカーを鳴らそうとする場合には、どこかの段階で必ず「クロスオーバー」を掛ける必要がある。

もっともシンプルなシステムにおいては、スピーカーの直前で、スピーカーに付属されている「パッシブクロスオーバーネットワーク」でこれを行うのだが、「パッシブクロスオーバーネットワーク」を使用せずに、パワーアンプ内部で「クロスオーバー」を掛けたくなるケースも存在する。もしもそれが可能となれば、右のトゥイーターに対してパワーアンプの1chをあてがい、右のミッドウーファーにパワーアンプの1chをあてがうといった「マルチアンプシステム」の構築が可能となる。これを実行できると、スピーカーを効率的に駆動することができ、より高音質を楽しめる可能性が高まるのである。

ちなみに、「マルチアンプシステム」を組もうとするときには、「プロセッサー」を用意してそれを「パワーアンプ」の前段に組み込む、というシステムレイアウトが取られることが多い。しかしながら「パワーアンプ」に「クロスオーバー」が搭載されていれば、「プロセッサー」を用意しなくてもそれが可能となる。

今週はここまでとさせていただく。次回も引き続いて、「パワーアンプ」に搭載されている「クロスオーバー」機能について解説していく。

【カーオーディオ】製品選びの“傾向と対策” Part.2「パワーアンプ編」その5 “クロスオーバー”について

《太田祥三》

この記事の写真

/

特集