【カーオーディオ・マニア】ビギナーはシステムに 「コントロール機能」をアドオンせよ! … Part4 アンプ内蔵DSPを導入 その1 | CAR CARE PLUS

【カーオーディオ・マニア】ビギナーはシステムに 「コントロール機能」をアドオンせよ! … Part4 アンプ内蔵DSPを導入 その1

特集記事 コラム
グラウンドゼロ・GZDSP 4.80AMP
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カーオーディオの音をもっと良くしたいと思ったときの定番アプローチの1つである、“コントロール機能”の追加について研究する短期集中連載をお届けしている。その4回目となる今回は、「アンプ内蔵DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)」の導入について考えていく。


■「パワーアンプ」を内蔵するので、低コスト&省スペースで“コントロール”機能を追加できる。

これまでは、メインユニットを交換可能な場合の“コントロール機能”の追加について考えてきた。しかし、メインユニットは換えられない、または換えたくない、というケースもある。今回からは、そういうケースにおいての“コントロール機能”の追加の方法を解説していく。

アプローチは2つある。1つは「パワーアンプ内蔵DSP」を導入すること、もう1つは「単体DSP」を導入すること。今回は前者について考えていく。

まずは、「パワーアンプ内蔵DSP」とはどのようなユニットなのかを説明していこうと思うのだがその前に、「DSP」とは何か、から解説しておきたい。「DSP」とは要は、“コントロール機能”を搭載したサウンドチューニングのための専用ユニットである。つまりは、システムの“頭脳”の役目を担うユニットなのだ。

なお「DSP」で信号を制御したら、次にはその信号をスピーカーを駆動できるレベルにまで増幅する必要がある。その役割を果たすのは「パワーアンプ」だ。「パワーアンプ内蔵DSP」は、その「パワーアンプ」も一体化している。そうすることで、低コスト化とインストールの省スペース化が図れる。ここのところが「パワーアンプ内蔵DSP」の最大のストロングポイントだ。手軽に愛車のカーオーディオシステムに“コントロール機能”を追加できるのだ。


■ソースユニットとして「純正メインユニット」を活用!

続いては、導入方法について考えていく。まず「パワーアンプ内蔵DSP」にはソースユニットが内蔵されていないので、何らかのソースユニットを接続して使うことになるのだが、ソースユニットの第一候補となるのはいうまでもなく、純正のメインユニットだ。せっかく車内に立派なソースユニットが装着されているのだから、これを活用しない手はない。

だが、純正メインユニットには“外部音声出力”が備えられていないことが多い。その場合、どのように接続すればいいのかというと…。答は、「純正メインユニットの“スピーカー出力”を入力する」、である。

なお“スピーカー出力”とは、「パワーアンプ」で増幅された後の信号なので、それを入力するときには、一旦増幅前のレベルにまで小さくする必要があるのだが…。しかし心配は無用だ。「パワーアンプ内蔵DSP」にはほぼすべての機種で、“ハイレベルインプット”なる入力端子が備えられている。そこに“スピーカー出力”を接続すれば、問題なく使用が可能となる。

ただし、接続作業は少々やっかいだ。純正メインユニットとスピーカーの間のどこかでケーブルを分岐させる必要があるからだ。どこかしらでケーブルをカットして、枝分かれさせるケーブルを組み込む必要が出てくる。

また、純正オーディオシステムが“マルチアンプシステム”である場合は、さらに接続作業の難易度が上がる。“マルチアンプシステム”というのは、各スピーカーユニット1つずつに対してパワーアンプの1chをあてがう、というシステムだ。そしてそれを成立させるためには、パワーアンプの前段で音楽信号を帯域分割しておく必要がある。つまり、各スピーカーにはそのスピーカーが担当する分の音楽信号しか送られてこない、という状況になっている。フルレンジの信号を「パワーアンプ内蔵DSP」に入力するためには、リアスピーカー以外の各スピーカーに送られている必要な信号をすべて入力し、それを“サミング(合成)”する必要が出てくるのだ。


■純正メインユニットを繋げつつ、「DAP」も導入するとさらなる高音質化も狙える!

というわけで、もしも愛車の純正オーディオシステムが“マルチアンプシステム”である場合には、“サミング”機能の搭載された「パワーアンプ内蔵DSP」を選ぶ必要が出てくる。または、“サミング”機能を持った“ハイローコンバーター”を併せて導入するという方法もあるのだが、この方法ではインストールスペースも多く必要になる。“サミング”機能が搭載されている「パワーアンプ内蔵DSP」を選んだほうがもろもろがシンプルだ。

なお、純正メインユニットを接続しない、という選択肢もないわけではない。ソースユニットに「DAP(デジタルオーディオプレーヤー)」を使って、独立したカーオーディオシステムを構築させる、という手もあるのだ。そのようにすれば純正メインユニットのスピーカー出力を接続する作業も必要なくなる。

しかし実際は、この作戦はあまり現実的ではない。純正メインユニットが使えなくなるとナビ音声が聞けなくなり、ラジオも聞けなくなる。せっかく純正メインユニットが付いているのだから、その機能は生かしたほうが賢明だ。

というわけでやはり純正メインユニットは接続すべきなのだが、それと同時に「DAP」も併せて使いたいところだ。そうすることでシステムをより高音質化することが可能となる。なので、「パワーアンプ内蔵DSP」選びをする際には、自分が使っている「DAP」との接続がしやすいかどうか(入力端子のタイプ違い)もチェックしておくとベターだ。

今回はここまでとさせていただく。次回は「パワーアンプ内蔵DSP」のタイプ解説などを行っていく予定だ。乞うご期待。

ビギナー必見! システムに“コントロール機能”をアドオン! Part4「アンプ内蔵DSPを導入! その1」

《太田祥三》

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