【カーオーディオ・マニア】キャンセリング対策とは?…「取り付け作業」のコツ&セオリー8
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今回から数回にわたっては、「キャンセリング対策」について解説していく。
まず最初に、“キャンセリング”とは何なのかを説明しよう。
ところで、ホームオーディオのスピーカーはスピーカーユニットが“箱”に装着された状態で完成品となっている。この“箱”にはどんな役割があるのかというと…。
結論から入りたい。この箱の主たる役目が、まさしく“キャンセリング対策”なのである。
これまでも何回か言及してきたのだが、スピーカーは裏側からも音を発している。スピーカーは、振動板を前後に動かして空気を震わせて音を伝えるのだが、裏側でもそのメカニズムが働いている。
なお、表側の音と裏側の音は、耳で聴く限りは同じ音だ。しかし、音波としては真逆の状態となっている。なぜに音波として逆の状態なのかというと、「表側と裏側では振動板の動きが逆だから」だ。表側で振動板が前に出ている瞬間にそれを裏側から見ると、振動板は奥に引っ込んだ状態となっている。
そして、波形が逆の状態の音が空間で交わると…。
とある困った現象が引き起こされる。それが、“キャンセリング”だ。音と音の“打ち消し合い”が起きてしまうのだ。
ホームオーディオのスピーカーの“箱”は、それを防ぐ役割を果たしている。スピーカーの裏側から発せられる音を閉じ込め表側に出ないようにして、“キャンセリング”を防いでいる、というわけだ。
さて、クルマのドアではどうなのかというと…。
これについては次回に詳しく解説する。乞うご期待。
【連載】“取り付け方”で音が変わる? Part1 ドアスピーカー編 その8「キャンセリング対策とは?」
《太田祥三》
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