長野県飯田市など、南信エリア近郊で暮らす車愛好家たちが集う「南信州名車倶楽部」メンバーたちは、毎年11月3日・文化の日に開催されている『飯田 丘のまちフェスティバル（丘フェス）』内で、5年前から名車展示を行っている。
今年は輸入車、スーパーカー、国産車の3カテゴリで全68台が集結。飯田市内のメインストリートにズラリと並べられたのは、ほとんどが個人所有で大切に維持し続けられている愛車たちだ。
75年前の1944年式で日本に一台しかないアメ車ダッジ「COE」や、52年前につくられたとは思えない新車さながらの美しき佇まいに目が眩む、英国車オースチンヒーレー「スプライトMK III」。日本独特の美意識がほとばしる、1967年式のヨタハチことトヨタ「スポーツ800」も目を疑うほどの美観を保っていた。
そんな中、現代のクルマとして異彩を放つ、EVクロスオーバーSUVテスラ「モデルX」や、驚愕のボディデザインと摩訶不思議なカラーに圧倒されるTVR「タスカン」もあるとは…。
このほか、クルマ好きの親子が大はしゃぎとなる「ペダルカーレース」には、ハイクオリティな車両10台が揃えられ、ちょっとした争奪戦になる場面も。
イベント終了時刻の16時を迎えると、展示車両すべてが走行帰還。車種によってまったく異なる独特のエンジン音が響き渡り、飯田の街が一変するほど壮観なフィナーレとなった。
◆ビートル、ランチア、ヨタハチ、NSXまで！ 圧巻68台
本記事で、当日展示された全車両の写真をご覧頂ければ、南信州名車倶楽部メンバーたちが、いかに面白く、茶目っ気たっぷりの催しを実現しているのかを、おわかり頂けることだろう。
これほどまでに自由奔放で楽しい名車展示イベントが、他にあるだろうか。遊びゴコロを忘れない無邪気さが感じられるラインナップには、大人も子どもも、クルマの面白さを体感できる仕掛けがあったように思う。
いつの間にか刷り込まれ、称賛されるべき存在と位置づけられた、敷居高き “往年の名車” だけをもてはやすような風潮とは逆をゆく。つくられた既成概念を打ち壊し、『自分の愛車こそが名車』を確固たる合言葉にすえる、南信州名車倶楽部メンバーたちの強い想いは本物だ。
この日、丘フェス会場には50,000名を超える人々が各地から訪れた。サブカルとグルメのイベントとして、スタートして早13年。コスプレイヤーだけでなく、心からクルマを愛し、楽しむ人たちを惹きつけ、クルマの魅力を思い出させてくれる最高の催しへ成長し続けている。来年の11月3日、文化の日の開催が待ち遠しい。
■展示車両情報（順不同）
＜輸入車＞
ダッジ COE
ダッジ コロネット1969
ダッジ ラムバン
ダッジ ラムバン
ビュイック リビエラ
シボレー コルベアコルサ
MG MG-B
ロータス エキシージ
ロータス エリーゼ ゴールドリーフ
ロータス ヨーロッパ1974
オースチンヒーレー スプライト
ランチア デルタ HFインテグラーレ
アウトビアンキ A112
アルファロメオ 1300GT
アルファロメオ スッド1.5
アルファロメオ 155 Ｖ6LTD
アルファロメオ 155
フィアット パンダ 4×4
アルピーヌ サンクターボ
ルノー カングー
ルノー アバンタイム
シトロエン AX1400TRS
VW タイプ I 1952
VW タイプ I
VW タイプ I
スマート FOR FOUR
ポルシェ 911GT3
インターメカニカ 356
テスラ モデルX
＜スーパーカー＞
アルファロメオ 4C
シボレー コルベット（C7）
フォード シェルビーGT350
マクラーレン 570S
AMG GTR
TVR タスカン
＜国産車＞
ホンダ NSX
ホンダ シティターボ II＋モトコンポ
トヨタ スポーツ800
トヨタ スープラ（70型）
トヨタ セリカ 1600GT
トヨタ MR2
トヨタ スプリンタートレノ GT APEX
トヨタ スプリンタートレノ GTV
トヨタ スターレット
トヨタ チェイサー
トヨタ マークIIグランデ
トヨタ ハイエース
日産 ラシーン
日産 セドリック430
日産 セドリックY30
日産 GT-R
日産 R31 スカイライン 4Dr
日産 R31 スカイライン
日産 スカイライン2000GT 4Dr
日産 ハコスカ
日産 ダットサン ブルーバード
日産 フェアレディZ 2×2
日産 フェアレディZ
日産 フェアレディ SPL311
日産 サニークーペ GT-X
いすゞ ベレット1600ＧＴ
ユーノス ロードスター
三菱 ミニカ360
スズキ フロンテクーペ GXCF
スズキ フロンテクーペ GXCF
スズキ アルトワークス
ダイハツ ミゼット
ダイハツ コペン
＜2020年「丘フェス」名車展示について＞
来年の丘フェス（2020年11月3日開催予定）でも、南信州名車倶楽部は、メンバーの愛車展示を予定。展示の条件は『とにかく、自分の愛車に情熱を注いでいるヘンタイならOK！』とのこと。愛車展示を希望する方は、南信州名車倶楽部 事務局（0265-25-5151／相互車体・内山）へ。
