117クーペやスカイラインGT-Rなど昭和の名車が集まる…埼玉自動車大学校で公開授業とコラボ
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同校では毎年、数百台の旧車が集まる「オートジャンボリー」や学園祭が盛大に行われているが、今年はコロナ禍により中止。ただし高校生などを対象としたオープンキャンパスや公開授業は行われており、今回は”3密”を避けるため一般には案内しない形で旧車も一部が集まることとなった。
この日は同校のイベントにゆかりのある常連組が約30台参加した。日産『スカイラインGT-R』『ブルーバード』『ローレル』『サニー』、トヨタ『パブリカコンバーチブル』『セリカ』『カローラレビン』、三菱『コルト』『ギャランGTO』『FTO』、スズキ『ジムニー』など、どれも懐かしい昭和の顔ぶればかり。
異色を放っていたのは1969年式の小型3輪トラック(オート3輪)マツダ『T600』。リアに吸引機とタンクを装着した衛生車、いわゆる屎尿(しにょう)運搬用のバキュームカーだ。汚物によるタンク部分の腐食が速く廃車になるものがほとんどなので、今ここに残っているのが奇跡的。この個体は小回りの利く機動力を生かして、神戸の狭い市街地などで働いていたという。
このコラボイベントの運営は同校のクラシックカークラブ。メンバーの生徒たちが案内などを担当した。同クラブで所有するいすゞ『117クーペ』も急きょ参加してほかの名車たちと一緒に展示。メカニックの卵だけに各車のエンジンをのぞき込んではオーナーに専門的な質問をする場面も。生徒の1人は「今の車とは構造が違ってシンプルで魅了的」と目を輝かせていた。また、同校に入学予定という高校生は、オーナーの好意であこがれのハチロクの運転席に座って記念写真を撮るなど感激した様子だった。
また、コーンズ・モータース(東京都港区)の協力により、ランボルギーニ『アヴェンタドールLP700-4』、フェラーリ『488ピスタ』、ポルシェ『911』といったスーパーカーも展示。スマホを向ける在校生や見学者の姿が数多くあった。
訪れた高校生らにとっては授業見学や体験授業、学食体験などはもちろん、思わぬところで昭和の名車やスーパーカーにじかに触れ合えたのは貴重な体験だったことだろう。また「今年はコロナ禍に加え梅雨が長く夏は酷暑で人も車もコンディション維持が難しいけど、まだこうして車で遊べる人は幸せ」と言う旧車オーナーの話が印象に残った。
《嶽宮 三郎》
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