ベレット、フローリアンなど懐かしき「いすゞの乗用車」が奥多摩湖畔に集まる | CAR CARE PLUS

ベレット、フローリアンなど懐かしき「いすゞの乗用車」が奥多摩湖畔に集まる

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奥多摩“ダイイチ”いすゞ旧車会
奥多摩“ダイイチ”いすゞ旧車会 全 22 枚 拡大写真

『117クーペ』『ベレット』『フローリアン』…。かつていすゞが製造していた乗用車が2月6日、東京都奥多摩町の奥多摩湖畔にある大麦代園地駐車場に集まった。

いすゞ車を中心とした販売やメンテナンスを行う「イスズスポーツ」(IS=羽村市、岡根浩二代表)の主催。もともと同社の旧車好き仲間数名が集まり、この場所で小さなミーティングを始めたのがきっかけ。毎月第3日曜日に集まるうち徐々に“同好の士”も加わり、“ダイサン”として多くの旧車が集結する場所として知られるように。しかし最近では参加する車両が増えすぎたため、昨年9月から第1日曜にいすゞ車だけの集会として移行。原点に戻る形で小ぢんまりと開かれている。

この日集まったいすゞ車は15台。ジウジアーロデザインの美しい117クーペは、初期ハンドメイドの最終型でフルオリジナル。オーナーは24歳の時、貯金をはたいて中古を購入、以来今年で34年目になるという。現在走行距離8万km台。大きなレストアはせずわずかなヤレ等はそのままに大事に乗っている。台湾製のクスノキを使用した計器盤のパネルも往時の美しさを保っていた。

マイナーチェンジで角目4灯となったもう1台の117クーペは、親子3人連れ。数々の自動車遍歴を経てきた還暦目前のお父さんが「18歳の頃から欲しかった憧れの117を最後に“上がりの1台”にしたい」と2年前に購入。奥さんと娘さんも「デザインが好き」と理解を示し、この日はドライブを兼ねて初めてのミーティング参加になったという。

オレンジに艶消し黒のボンネット&ワタナベのホイール等、王道のスタイルが今見ても様になっていたのがベレットGTタイプR。オーナーは「テンロク(1600cc)のソレックスツインキャブDOHCは最高に気持ちいい」と満足気。

珍しいフローリアンも。メッキ仕上げ大型フロントグリルに角型4灯で“プアマンズロールス”などとも揶揄された最終型。2リットルのディーゼルエンジンはガラガラと懐かしい響きだ。ISに整備依頼されている車両で、この日は走行チェックを兼ねての参加。担当者によれば「燃料となる軽油の品質が昔よりが良くなっているおかげで黒煙はほとんど出ないし、燃費は平均25km/Lと経済的」という。

イエローが鮮やかなのは初代『ジェミニ』セダン。1800ccDOHCエンジン搭載の「ZZ/R」だ。オーナーは双子のご兄弟で、車名(英語で「ふたご座」の意味)に惹かれ、1987年に2年落ちで購入。その後訳あって2006年に手放したが、気になってネットやSNS等で検索するうちに中古車屋等で全国5か所ほどを巡っていることが判明。そして3年前にISに入庫しているのを見つけて買い戻したという。13年ぶりに戻ってきた愛車は少しずつモディファイしつつ、2人で仲良く楽しんでいるという。

1993年に自社製乗用車の生産を終了したいすゞだが、今もこうした愛好家が少なからずいることが何だか嬉しい。最近こうしたミーテングに出没するやんちゃ系の車両もなく、アットホームな集まりであった。

懐かしきいすゞの乗用車、奥多摩湖畔に集まる

《嶽宮 三郎》

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