まもなく迎える梅雨入り。ほぼ1ヶ月近くに渡り雨が多くなるこの時期に活躍するパーツといえば「ワイパー」ではないだろうか。
クルマの進化に伴い、ドライバーの視界確保はもちろん、運転支援システムやドライブレコーダーなどカメラの視界確保の役割も増してきているワイパーだが、前方に比べると、後方のワイパー(リアワイパー)については意識があまり無いというカーユーザーも多いのではないだろうか。そこで本記事では、知っているようであまり知られていないリアワイパーについてお伝えしたい。
リアワイパーも適正なタイミングで交換を!
ワイパーの交換頻度は、ゴムの裂けやひび割れはもちろん、ガタつきや錆などが大まかな交換の目安と言われている。リアワイパーも基本的にはフロントのワイパーと作りは同じであるため、交換の頻度も同様である。
しかし、前述したように、直接ドライバーの目に入る前方のワイパーに比べ、後方のリアワイパーは意識があまり向かない部分であるためか、交換されずに経年劣化し、久々に動かした際に、ゴムがガラスに張り付き、ビリビリに破れて使えないというケースがある。
ただ、運転に自信があるドライバーの中には「前が見えていれば、後ろはある程度の感覚でいけるから、リアワイパー自体を使わなくても大丈夫!」という声もあるのだが…。最近のクルマの中には、ワイパーをオンにした状態で、バックギア(Rギア)を入れると、自動で作動するものもある。
この場合、ドライバーのリアワイパー使用の意識に関わらず、リアワイパーは動く。その際に久しく動かしておらず、ゴムが張り付いた状態の場合…後はご想像におまかせするが、いずれにしても自分の愛車のリアワイパーの状態と、ギアを入れた際に自動で動くタイプなのかは確認しておく必要があるだろう。
ドラレコとリアワイパーの重要な関係
国内では、あおり運転などに対する意識の変化から、ドライブレコーダーの普及が一気に進んだのは皆さんもご承知の通り。
特に前方だけではなく、後方の視界もカバーするツインカメラタイプと呼ばれるドラレコも多く登場した。そこで重要となるのがこのタイプのドラレコの取付位置だ。
多くのドラレコメーカーの説明書やカタログを見ると“ワイパーの可動範囲内に取り付けを”との記載がある。これはワイパーの可動範囲外に取り付けた場合、汚れなどでカメラの視界が遮られ、十分な性能が発揮できない恐れがあることに起因した記述だ。特に後方カメラは、あおり運転の際、ナンバープレートなどが鮮明に写っていることで、証拠として重要になるケースも多い。その意味でも“汚れを拭き取る”ワイパーはクルマが進化する中で、その役割はより重要なものに変化しているのだ。