休眠車を起こすときは要注意! 再始動時のポイント[カスタムHOW TO] | CAR CARE PLUS

休眠車を起こすときは要注意! 再始動時のポイント[カスタムHOW TO]

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休眠車を起こすときは要注意! 再始動時のポイント[カスタムHOW TO]
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ひと冬寝かせていたならまだしも、何年も寝かせていたクルマを、そろそろ乗ろうかなというとき、実は再始動時にクルマを傷めやすい。そんな冬眠明けのクルマを動かすときのポイントを解説。

◆エンジンはオイルが落下してカラカラ!!

何ヶ月ならまだしも何年も置いておくとエンジン内部はオイルがすべてオイルパンに落下してしまう。ヘッドはカラカラになってしまい、その状態でエンジンをかけるとオイルが循環するまでの間に金属接触で多大なダメージを負ってしまう。また、ピストンとシリンダーの間もオイルが乾ききってしまう。ここもオイルが無いとシリンダーに傷が入ってしまうので、先に潤滑しておきたい。

そのためまずは、プラグを外して、プラグホールからオイルを少量流し入れたい。もしくは潤滑スプレーなどでシリンダー内を潤したい。「それだけでも全然違うし、やらないとあとでエンジンが焼き付きかねない」とは名門レーシングガレージからのアドバイス。

プラグにオイルを入れたら、プラグを外した状態で何度かクランキングする。これで抵抗なくクランクやピストンを動かしながらオイルポンプでエンジン全体にオイルを行き渡らせるのだ。それからプラグを装着して、初めてエンジンを掛けるようにする。ちょっと手間だが、エンジンがドライスタートで重大なダメージを受けてしまうことを考えたら致し方ない。

◆バッテリーはもちろん満充電にしておく

冬眠中にバッテリーは弱っていることが多い。一旦外して充電するか、新品に交換する。弱っているバッテリーだと、オイルを回すためのクランキングでバッテリーが上がってしまったり、勢いよくセルモーターが回らないとなかなかエンジンが始動できないこともある。

そして、バッテリーを元気にしておきたい理由はもうひとつ、セルモーターだ。年式の古いクルマになるとセルモーターがトラブルを起こしやすい。固着してしまって動かないことがあるのだ。そんなときにはハンマーで叩いて刺激を与えると固着が解けて回り出すことが多い。そんな固着気味のセルモーターにはできるだけパワーのあるバッテリーで電気を流した方が回りだす可能性が高いので、バッテリーはできるだけ良い状態で再始動に望みたい。

◆走行後はパッキン類やゴム類に注意

とりあえず走り出した後は下回りの点検が必須。筆者のAE86が8年振りの冬眠から目覚めたときも、パッキンのトラブルに見舞われた。それまで何事もなく保管していたのだが、再始動後にデフのパッキンからオイルが漏れ出した。保管時にもデフオイルはもちろん入っていたが、久しぶりに走行したことでパッキンが割れてオイルが出てきたようで、かなり派手なオイル漏れが発生した。

久しぶりに走って各部に熱が入ると、それによってさまざまな影響が起きる。再始動後は頻繁に下回りに漏れがないか、駐車場にシミはできていないかチェックするようにしたい。

◆クーラントも再始動後には交換を

再始動前に交換する必要はないが、何年かぶりに走るならクーラントも交換しておきたい。クーラントには不凍液の効果もあるが、防錆効果もある。この防錆効果はエンジン内部に錆が発生しないようにすることで、どんどん機能が落ちていき、最後は防錆効果がなくなってしまう。そうなるとエンジン内部は錆びてしまうのである。

鉄ブロックのエンジンでは重大なダメージになる。アルミシリンダーのエンジンでもアルミも腐食するので、それを防ぐ効果もあるし、補機類などで鉄製パーツが使われていることもあるので、防錆効果がないと不具合が起きやすい。再始動後はできるだけ早く、クーラント交換もしておきたいのだ。

◆ブレーキキャリパーも要チェック

ブレーキキャリパーのシールからフルードが漏れてくるトラブルも再始動後にはよくある話。動いていなかったシールが何年かぶりに、ブレーキを踏まれて動くことでそれをきっかけに漏れてくることがあるのだ。同様にマスターシリンダー側のパッキンなどが漏れることもある。このあたりも要確認。そして、ブレーキホースは古いクルマならいっそのこと交換したい。メッシュホースでも中身はゴムホース。純正ホースもゴムホース。ゴムは劣化するので、10年も経っているなら交換しておいても損はない。

《加茂新》

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