経年劣化していくクルマ。メンテナンスは大事だが、もとに戻るだけなのはちょっとさみしい。ならば、リフレッシュを兼ねてカスタマイズすれば、もっと走りは洗練されてよくなっていく。
◆ブレーキパッドもアフターパーツなら好みの効き味にできる
消耗品の代表であるブレーキパッド。どうせ交換するならアフターパーツのパッドにするのも手。サーキット向けのスポーツパッドは街乗りでは、鳴きが出たりダストが増えたりするので街乗りオンリーにはオススメできないが、ストリートパッドならそのあたりの心配はなし。各社から1万円ほどで、街乗り向けのパッドがリリースされている。そのなかで初期タッチ重視や、踏み込んで効くタイプなどがある。
それでいて価格もリーズナブルで、効き味を選べる。純正パッドが思いの外、効く車種などはグッと乗りやすくなる。逆にミニバンなら少し効くパッドにしてあげると、しっかりと止まるようになり、安心感もアップ。乗りやすさがアップすることも多い。
◆オイルも純正だけではない。もっと静かに、もっと滑らかに
オイル交換もせっかくならカスタマイズ。純正オイルと同じ粘度、同じ規格を取得していれば問題はなし。やや高価なオイルにすると明らかにエンジン音が静かになることも多い。また、回転フィールが滑らかになることもある。最近では低粘度オイルが一般的。粘度がサラサラしている分、オイルがダメージを受けると露骨に音が大きくなったり、フィーリングが悪化することも多かった。そこで高性能なオイルにするとやはり厳しいシチュエーションを経ても、オイルの性能が保たれているのでフィーリングの変化が少ない。
オイル添加剤を入れる手もあるが、添加剤はもとのオイルとの成分が噛み合えば効果を発揮するかもしれない。だが、もとのオイルにも入っている成分を添加剤で加えてもあまり効果がなかったりと、一概に効果について断言できないので、その分のコストを使って、グレードの良いオイルを入れるのがオススメだ。
◆サスペンションも劣化する。いっそのこと車高調もアリ
純正サスペンションも走り込むと徐々に劣化していく。知らぬ知らぬうちにだんだん減衰力は弱くなってくるので、徐々に動きに落ち着きがなくなったりする。本当にわずかに変化していくので、なかなかその劣化は感じ取りにくい。10万kmも走行したらもちろん交換したい。5万kmでも新品時の性能よりは遥かに劣化しているので、そのくらいでの交換も十分にアリだ。
しかし、せっかくならもうちょっと良くしたいもの。そこであえて車高調を導入するのもアリ。純正サスペンションも車種によっては高価なこともある。そこで10万円代前半から購入できる車高調もあるので、リフレッシュついでに装着する手もある。定価が15万円程度でも、実は実勢価格は10万円を切っていることも多い。そういったカテゴリーの車高調はそのニーズもサーキットを攻めるというより、車高を少し落として快適に街乗りしたいということが多く、乗り心地もよく設計されていることが多い。
また、車高調でなくてもKYBやビルシュタインなどで純正交換タイプのサスペンションも発売されている。純正同等の性能を持っていて、価格もリーズナブル。こういったパーツをチョイスするのも選択肢のひとつ。
◆ブレーキホースも定期的に交換。どうせならメッシュホースに
ブレーキホースはゴムで出来ていて、徐々に硬化してひび割れていく。交換してもフィーリングは変わらないが、もし漏れてくると大事故につながるだけに実は定期的に交換したほうが良い部品。これまであまり言われてなかったが、10年10万kmも使ったら劣化してきて当然。早めに交換したい。
どうせならステンメッシュホースのアフター品に交換するのがオススメ。ゴムホースの周囲を金属メッシュで覆うことで、ブレーキを踏んだときに膨張しにくく、ペダルタッチがカッチリとする。ブレーキが扱いやすくなり、操る楽しみも増す。せっかく交換するならオススメしたいパーツだ。
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