犬を後席に乗せるとき、ベストな方法とは?【青山尚暉のわんダフルカーライフ】 | CAR CARE PLUS

犬を後席に乗せるとき、ベストな方法とは?【青山尚暉のわんダフルカーライフ】

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愛犬を後席に乗せるときのベストな方法とは?
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秋から初冬にかけては気候が安定し、暑さとは無縁で、愛犬とドライブするのに最適な季節。わが家でも、愛犬とドライブする機会が増えているのだが、愛犬家のみなさんは、愛犬をどこに乗車させているだろうか。

◆特等席はやはり「リアシート」だが…どうやって乗せる?

大型犬、多頭の乗車、また家族や仲間がクルマの後席に陣取っているのであれば、ステーションワゴンやSUVのラゲッジルームに乗せる、というケースもあるかもしれないが、やはり特等席はクッション性のいいシートに乗車でき、エアコンの風が届きやすく(クルマによってはリヤサイドウインドーにロールサンシェードが付いていることも)、前席の飼い主とのアイコンタクトがしやすい後席ということになる。

愛犬を後席に乗せる際の最善の乗せ方と言えば、車内の抜け毛やヨダレ汚れを防ぎつつ、安心快適にドライブを楽しめる後席愛犬乗車用アクセサリー、アイテムを利用することだろう。

わが家はこれまで、大型犬のゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、中型犬のキャバリア、そして現在では小型犬のジャックラッセルと暮らし、日々クルマの後席に乗車させているのだが、大型犬1頭のときも、大型犬と小型犬2頭のときも、もちろん後席乗車が基本だった(家族3~4人の時代はミニバンを所有し、犬はエアコン吹き出し口とロールサンシェードを完備した2列目席、または天井にエアコン吹き出し口のある3列目席に乗せていた)。

いずれの場合も車内の汚れ対策、そしてなんといっても万一の際の安全を考慮し、様々な愛犬用のペットシートマット、キャリー、ベッドを使ってきた。その経験を活かし、今回は愛犬を快適安全に後席に乗車させるためのアイテムそれぞれのメリット、デメリットを紹介したい。

◆メッシュケースは手頃さが魅力

まずは、メッシュ状のキャリーケースだ。このタイプは自動車メーカーの純正アクセサリーとして採用されている例も多く、把手となるベルトで前後ヘッドレストステーに、簡単かつしっかりと固定できる点が魅力。利用するメリットとしては、使わないときにはコンパクトに畳め、車外にキャリーケースとして持ち出すこともでき、上面すべてがメッシュになっているため、通気性がよく、飼い主とのアイコンタクトもしやすいところ。価格も比較的手頃だ。サイド、または上面にジッパーなどで開閉できる窓(出入り口)が付いていれば、キャリーケースの中に乗せたまま、水を飲ませたり撫でてあげることも可能。愛犬の自由度は制限されるものの、まだドライブに慣れていない犬ならむしろその狭さに安心でき、いたずら好きの犬にはうってつけとなるはずだ。

と、いいことだらけのようだが、多くのアイテムは、左右にベルトが付いているだけなので、一方向にしか、前後ヘッドレストに固定できない。つまり、長方形の場合、横方向にしか使えないことがほとんど。隣に飼い主が乗車する際に、着座スペースを確保するために縦方向にセットすることが難しいのである。メッシュ状のため、ダブルコートの抜け毛の多い犬だとその隙間から抜け毛が車内に飛散することもあるあたりが、デメリットとなるかもしれない。

◆ペットシートマットを選ぶときは、エアコンの通風性がポイントに

次に紹介するのは、ホンダの純正ドッグアクセサリーのHonda Dogシリーズにもある、1枚もののシートで、前後ヘッドレストに固定し、ハンモック状態で使える「ペットシートマット」などと呼ばれるアイテム。畳めばコンパクトに収納でき、丸洗いが可能なものも多い。このタイプは多くの自動車メーカーの純正アクセサリーとして用意していて、後席を広々と使えるところが大きなメリット。わが家が大型犬と小型犬の2頭を連れてドライブする際にも重宝したタイプだ。Honda Dogシリーズのペットシートマットは、背もたれ部分のジッパーを展開することで、裏面の汚れていない部分を使い、飼い主が同乗できるアイデアが秀逸。

そんなハイモック状のアイテムの場合、自動車メーカーの純正アクセサリー、車外品を問わず、前部のメッシュ窓は不可欠と考えたい。Honda Dogシリーズのペットシートマットを例に挙げれば、前部に肉球マークのメッシュ窓があり、アクセントとしてだけでなく、インパネにあるエアコン吹き出し口からの風が通りやすい。また前席の飼い主と犬がアイコンタクトしやすく、お互い安心して乗っていられるメリットがある。前部にメッシュ窓がないタイプは、その点でドッグフレンドリーとは言いにくい。ペットシートマットタイプを選ぶ際は、その点に留意していただきたい。数少ないデメリットとしては、サイド部分が覆われないため、シートサイドやドア内張りが汚れる可能性がある。Honda Dogシリーズにはそれを考慮した、ドア内張りにセットする「ペットドアライニングカバー」を用意しているが、シートサイドに抜け毛が落ちる可能性は、ある。

ただし、いくら後席が広々と使えるからといって、愛犬をなんの拘束装置もなしに乗車させるのは危険極まりない。合わせて犬用とシートベルト、またはリード&ハーネス(胴輪)を付けて、ヘッドレストステーに固定して乗車させるべきである。

◆とにかく愛犬を快適に乗せてあげたいなら「ドッグベッド」

3つめのタイプは、わが家も愛用している、DOG DEPTのドライブベッド。フカフカのバスタブ状のベッドで、後席シートバックに2重のベルトでしっかりと固定でき、中には飛び出し防止用リードが付いている。わが家の自称自動車評論犬!? 歴はや8年のジャックラッセルのララによれば、居心地、寝心地としてはベスト…ということらしい。メリットはそれだけでなく、宿泊滞在先でマイベッドとして利用できるところが大きな魅力。自身の臭いもついているから、始めての場所でも安心して寛げ、就寝できるに違いない。デメリットとしては、キャリーケースのように囲まれているわけでもなく、淵が高くないため、ララのように大人しく乗っていられる子はいいとして、やんちゃでイタズラ好きの犬には不向きかも。ちなみにわが家では、リード&ハーネスを併用し、飛び出し防止、万一の際の安全を確保して使っている。

シートが淡い色だったり高級な本革で、とにかく後席部分を汚したくない、そして値段は張っても愛犬を快適・安全に乗せてあげたい…というなら、後席部分をバスタブ状に完全に覆ってくれる愛犬用ベッドがおすすめだ。

ハンモック状のペットシートマットとの違いは、ドア内張り部分までしっかりと覆ってくれるところ。実は、ボクがフォルクスワーゲン(フラットベッド)、ボルボの純正ドッグアクセサリー(愛犬用ドッグベッド)として企画・デザインしたのがこのタイプだ。犬の抜け毛が付着しにくい高級な合成皮革素材を表面および裏面に贅沢に使い、前部のメッシュ窓の完備はもちろん、底面にフラットかつ快適に乗車できる底板となるクッション素材をラミネートしているほか、サイド部分は外側に垂らせるフラップデザインを採用。犬が自身で乗降する際に汚れたりキズつきやすいサイドシル、後席シートサイドを覆う機能も持ち合わせている。フォルクスワーゲン、ボルボの純正ながら、もちろん他メーカーの中大型車でも使うことができる。長年、愛犬とのドライブを積み重ねてきた経験上、ボク自身としては、理想のアイテムに仕上がっていると自負している。ボルボの愛犬用ドッグベッドは、後席用シートベルトを表面に出すことができ、ボルボ純正のペットシートベルトとも併用できる。

愛犬が小型、中型犬で、後席の半分以上を飼い主の乗車スペース、あるいは荷物置き場にしたい…というなら、ペットシートサークル(Honda Dogシリーズ)、愛犬用ドッグベッド ハーフサイズ(ボルボのペット用純正アクセサリー)がぴったりだ。こちらはサークル状のアイテムで、後席の運転席側に縦にセット。前後ヘッドレストステーにベルトで固定し、底面にクッション性のある板が入っているため、底面がシートクッションからはみ出た状態ながら、フラットさを保てるところがポイント。

サイドにはメッシュ窓もあり、通気性に配慮され、愛犬が横になった状態でも犬と飼い主のアイコンタクトが可能。現在、ジャックラッセルのララ1頭との暮らしになったわが家で、もっとも重宝し、後席に設置したままにしているのがこのタイプである。どちらのアイテムも、Honda Dogシリーズのペットシートサークルなら同純正品のペット車外飛び出し防止リード、ボルボの愛犬用ドッグベッド ハーフサイズならボルボ純正の愛犬用シートベルト、またはリード&ハーネスなどの併用が推奨されている。

このほかにも、マツダの純正ペットアクセサリーなどに、ドッグカートのコット部分が外せそのままコット部分を後席のISOFIXチャイルトーシートアンカーに固定できる、車内外どちらでも使えるアイテムもある。小中型犬とのドライブ旅行にカートを持っていくのであれば、ユースフルな選択となりうる。

この中から、愛車と愛犬にもっとも相応しいアイテムを選び、愛犬との快適で安全なドライブを楽しんでほしい。

犬を後席に乗せるときのベストな方法とは?【青山尚暉のわんダフルカーライフ】

《青山尚暉》

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