クルマ生活に関係する「社会・経済」情報を広くピックアップして解説している当コーナー。今回は、秋冬の行楽の安心に関わる話題を。ロングドライブでのまさかのトラブル発生時、お世話になるかもしれない「ロードサービス」のお得な利用法について深堀りする。
ところで昨今は、自動車保険に加入していれば「ロードサービス」が利用可能になるケースが多い。そこのところを「損害保険ジャパン」の広報部に訊いたところ、「当社の場合は一部を除き、ロードサービスは自動車保険に自動で付帯されます。追加費用も発生しません」とのことだ。
なので、わざわざ料金を払ってまで「JAF」に加入する必要はない。のかというと、実は案外そうでもない。
その理由を説明する前にまず、「JAF」の会費がいくらなのかを紹介しておこう。「JAFは高い」と思っているドライバーは少なくないはずだ。確かに、入会していない場合の「ロードサービス」の料金は安いとは言い難い。例えばバッテリー上がりは1万3130円(税込、以下同様)かかり、故障車のけん引も同額かかる上にさらに1kmあたり730円のけん引料金も加算される。
しかし入会していれば、バッテリー上がりもパンクもキー閉じ込みも燃料切れも、これらロードサービスを無料で年間何回でも利用可能だ。また故障時のけん引も15kmまでは無料だ。で、その入会金+年会費はというと…。ずばり、6000円だ(各種割引きもあるがそれについては次回の記事にてリポートする)。
とはいえ、自動車保険に入っていればその6000円は払わなくてもいいのだが、この6000円の出費はダテではない。というのも自動車保険にて使える「ロードサービス」には、一部利用に制限がかかる。その点についても「損害保険ジャパン」に訊いてみたところ…。
例えば同社の「ロードサービス」は基本的に年間の利用回数に制限はかからないものの、燃料切れによる給油サービスは年間に1回しか利用できない(他社ではそれ以外についても回数制限がかかる場合もある)。
また「JAF」のロードサービスは自然災害でも利用できるが、「自動車保険」の「ロードサービス」ではゲリラ豪雨などの自然災害では呼べない場合もある。ちなみに「損害保険ジャパン」では基本的に自然災害でも使えるものの、パンク修理やチェーンの着脱、降雪時などのスタックについては対象外になるという。しかし「JAF」に加入していれば降雪時のチェーンの着脱も無料だ。
さらには、他人のクルマに乗っているときのトラブルも「JAF」なら対応してくれる。「JAF」のサービスは、クルマではなく人に対するものだからだ。
なお「損害保険ジャパン」では実際、「JAF」への入会を推奨しているという。入会した方が加入者のメリットになる、そう考えているからこそだ。
今回は以上だ。次回は「JAF」に入会するメリットをさらに詳しく、そして割引き制度についてもより詳細に解説していく。お楽しみに。