立春を過ぎて徐々に気温が上がってくると花粉症の方々には憂鬱な季節の到来だ。車内は花粉による影響をもろに受けるので対策を施して過ごしやすい環境を作ると良いだろう。今回は花粉対策に効果があるいくつかの方法を紹介してみることにした。
クルマで出かける際には山間部などの花粉の多い地域を走行することもあり車内に花粉を持ち込んでしまうケースも少なくない。もちろん窓は閉じておくことを心がけるのが基本だが、それでも花粉はどこからか車内に入り込んで来てしまう。楽しいはずのドライブを憂鬱にしてしまう花粉への対応をして車内を快適な空間にしよう。
◆花粉対策の基本を押さえて実践することから始める
まずは今すぐ実践できる方法はクルマに乗り込む際の心がけだ。衣服には花粉が少なからず付着しているのでそのままクルマに乗り込むと知らず知らずのうちに車内に花粉を持ち込んでしまっている。そこでクルマに乗る前にジャケットを払ったり身体からホコリを払うようにしておくだけでも花粉を払い落とす一定の効果はある。また服装に気をつけるのもひとつのアイデア。表面に凹凸のある生地は花粉が付着しやすいのでツルッとした生地のアウターを羽織るのも手だ。またウール素材は花粉が付着しやすいとされている。花粉の時期はウール素材の衣服の着用はなるべく避けるのが良いだろう。
次に車内に花粉が堆積しない方法も重要ポイント。これはダッシュや内装各部を常にクリーニングしていおくことで対策できる。ウエットシートタイプの内装クリーナーを使って各部をリフレッシュしたり、定期的にフロアカーペットを洗浄することが効果的だ。
◆エアコンフィルターは最重要パーツ!
内気/外気循環を上手に使いこなしてクリーンエアに
そんな工夫をしていても走行中に入り込んでくる花粉もある。そこで外気導入の入り口のひとつになっているエアコンを対策しておこう。ポイントになるのはエアコンフィルターだ。エアコンは外気導入/内気循環を切り替えられるのはご存じの通り。花粉の季節は窓を開けられないのもあってフレッシュな空気を取り入れたい場合には外気導入に切り替えることになる。
外気を取り入れる際に導入する空気をクリーンにしているのがエアコンフィルターだ。活性炭や不織布などで作られたフィルターを介することで外気のほこりや汚れ、臭いなどを除去する効果がある。多くの場合は純正装着されているが車種によってはオプションになっている場合もあるので取り付けは必須と考えておこう。カー用品店に行くと花粉やPM2.5のフィルター効果があることうたっているエアコンフィルターもあるので用意すると良いだろう。
エアコンフィルターはグローブボックスの奥などに設置されていて、簡単な作業でアクセスできるので少しクルマの整備ができるユーザーならばDIYで交換が可能だ(ディーラーやカー用品店で交換を依頼することも可能)。これまでエアコンフィルターを交換したことが無いというユーザーなら、この機会に新しいフィルターと交換してみよう。自分でエアコンフィルターを取り外すと、フィルターにはゴミや枯れ葉などかなりの汚れがたまっているのがわかる。これを見るだけでもフィルターの効果が実験できるだろう。
もうひとつの花粉対策は空気清浄機能を持った機器を車載することだ。車載の空気清浄機も近年は数多く販売されている。12Vのシガーソケットから電源を取るだけで手軽に利用できるのも良いところ。サイズもコンパクトでカップホルダーにおけるサイズのものならば設置も手軽だ。さらにリアモニターの中に空気清浄機能を内蔵したモデルもあるなど、車載機器と空気清浄機を組み合わせたアイテムを選ぶ手もあるだろう。ナノイー発生機やプラズマクラスターなど独自の空気清浄機能を備えたモデルも多い。機能説明を読んで花粉抑制の効果を備えたモデルを選ぶと良いだろう。
このように花粉に対する自己防衛の方法はいくつかある。いずれもそれほど難しい項目では無いので簡単に実現できるだろう。ドライブを快適にするために車内の花粉対策を実践してみよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。