飛び石被害の恐怖! フロントガラスのキズは早めの補修が必須 | CAR CARE PLUS

飛び石被害の恐怖! フロントガラスのキズは早めの補修が必須

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ガラスのキズ
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走行中に前のクルマが巻き上げた小石などがフロントガラスに当たる瞬間の「ビシッ」という嫌な音を聞いたことがあるだろう。幸い無キズなら問題ないがキズが付いてしまったらキズが広がったり汚れが堆積しない前にフロントガラスの補修を実施しよう。

◆小さなキズも危険の兆候

フロントガラスの小さなキズは実はかなり危険な兆候だ。小石が当たった瞬間にはほんの小さなキズだったものが、走行していくうちにみるみる広がってしまい、補修不能の状態になってしまうことだったあるのだ。筆者も実際に小さな亀裂が、コーナーごとに広がっていき、最終的にはガラスの隅にまで到達してしまったケースを目の当たりにしている。こうなってしまってはガラス交換を実施するしかないのだ。

しかし、多くの場合はえくぼや凹みなどの小キズ程度の場合が多く、十分補修が可能なキズが多いと考えられる。そこでキズを確認したらなるべく早めに補修を実施すると良いだろう。ガラス全体を交換する最悪のケースにならないためにも油断は禁物、スピーディな対応でムダを無くすように心がけよう。キズを放置したままだと車検時にも問題になるので、対応が必要になる事も憶えておこう。

ガラス補修には大きく分けて2つの方法がある。ある程度、クルマのメンテナンスに自信のあるユーザーならば補修キットを用意してDIYで補修する方法だ。一方、まったくクルマのヘビーメンテナンスは自信が無いというユーザーは専門の業者にオーダーして修理してもらう方法だ。もちろん大きなキズや処理が難しそうなキズはDIYでは手が回らないケースも多いのでプロにお願いする方が安心だ。ディーラー、自動車工場、カー用品店、ガラス専門店、一部のガソリンスタンドなどでもガラス補修を受け付けている店舗はあるので、万が一のトラブルを考慮して、普段から近場で対応ショップがあるか確認しておくと良いだろう。中には店舗では無く出張でガラス補修を請け負ってくれる業者もいるので、自分の利用スタイルに合わせて選ぶと良い。

◆ガラス補修にチャレンジしよう

とはいっても、このページを読んでくれている読者の多くは、ある程度のメンテナンスはできると考えている場合が多いのでは無いだろうか? そこでここから先は自己責任でガラス補修にチャレンジしようというユーザーのためにご紹介していくこととしよう。

まず用意しないと行けないはガラスの補修キットだ。カー用品店に行けばほとんどの場合手に入ると思われるので入手はそれほど難しくないだろう。いくつかのメーカーからキットが出ているので、自分に合いそうなキット内容かを吟味して一点選びだろう。

基本的なガラスのキズ補修は、キズが付いた部分をまずはキレイに清掃することからはじめる。ゴミが残ったままだと補修後もガラスの中に不純物が残存してしまうからだ。その上で、キズ部分に専用の樹脂を流し込んで硬化させる。完全に硬化したらはみ出した部分をカミソリなどを使ってカットして平滑に仕上げていくという手法。手順だけ聞いているとかなりハードルが高そうに思えるのだが、取扱説明書の手順に従って作業を実施すれば、大きなトラブルは無く進められるはず。ごく小さなキズならばほとんど目立たない程度に仕上げられるので満足度も高いだろう。ただし、ある程度の大ききさ(これは個人差があるので一概には言えないが)以上のキズだと、キレイに仕上げる難度が上がる。その場合でも「元通りのガラスを蘇らせる」と考えて完璧を求めて作業をするとがっかりするので、あくまでもキズ口をこれ以上広げないための応急処置だと割り切って作業すれば気楽にDIYできるだろう。

◆君子危うきに近寄らず

ところで、さらにひどいキズの場合にはフロントガラスの交換が必要になる。その場合に、車両保険で修理費をカバーできるケースもあるので自分の保険の契約内容を調べてみると良いだろう。その際に気をつけないのは等級ダウン、割引率の変化なども伴う点。保険利用と実費で払う両方を比べてお得な方を選ぶと良いだろう。

フロントガラスは合わせガラスと呼ばれる2枚のガラスの間にフィルムを挟み込んだ構造になっている特殊なガラスだ。フロントガラスに使われるものだけに十分な強度を持っているものの、ガラスなのでまったくキズが付かないわけではない。前方から飛んでくる小石を避けるわけにはいかないのだが、荷台から溢れるほど積載した砂や砂利などが見えるトラックや、荷台の上に小さな荷物が乱雑に積み上げられているようなクルマの後ろはとにかく避けてレーンを走行しよう。“君子危うきに近寄らず”、ガラスにダメージを受ける可能性の高いクルマの後ろを避けてのんびりとマイペースでドライブするのも自己防衛のポイントでもあるのだ。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

小石被弾の恐怖! フロントガラスのキズは早めの補修が必須~Weeklyメンテナンス~

《土田康弘》

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