フォーミュラE東京初開催まで約2カ月、小池都知事がコースを“試走”…チケット先行予約も受付開始 | CAR CARE PLUS

フォーミュラE東京初開催まで約2カ月、小池都知事がコースを“試走”…チケット先行予約も受付開始

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3月30日のフォーミュラE東京初開催が迫り、TOKYO ZEV ACTIONとの共同でPRイベントがスタート。
3月30日のフォーミュラE東京初開催が迫り、TOKYO ZEV ACTIONとの共同でPRイベントがスタート。 全 10 枚 拡大写真

1月18日、東京都庁にて「TOKYO ZEV ACTION × フォーミュラE 東京大会PRイベント」のオープニングセレモニーが実施された。小池百合子都知事がシミュレーターで東京大会のコースを走るなどして、3月30日の東京初開催戦に向けてのアピールを行なっている。

◆小池都知事、「ベリーセーフ」なドライブで無事に走破

FIAの世界選手権タイトルがかかった「レース」としては日本初の公道開催戦になる見込みの、フォーミュラE 東京初開催戦(2024 Tokyo E-Prix)。開催地は東京ビッグサイト周辺で、1周2.582kmのコースが設定される予定になっている(コースレイアウトは昨秋に発表済み)。

3月30日の開催まで2カ月少々と迫ったこの日、都庁の第一本庁舎1階にレーシングシミュレーターが設置された。これはTokyo E-Prixのコースを走れる本格的なものであり、 オープニングセレモニーで小池都知事がファーストチャレンジャーとしてコースの一部への挑戦を敢行した。

「久しぶりにハンドルを握りました」という小池都知事、ストレートエンドではほぼ一時停止するくらいのドライブで、ノークラッシュにて設定区間を走破。セレモニーに同席したFormula E Operations Ltd.のジェフ・ドッズCEOからは走行中に「ベリーセーフ」と評される一幕もあり、走行終了後には「(現時点の)レコードホルダーです」とも讃えられた(コースの一部だったはずなので、レコードホルダーといえるのかは…?)。

環境問題、そして資源問題。いずれも人類永遠のテーマともいえる難題だが、それに挑み続ける東京都(TOKYO ZEV ACTION:ZEV=Zero Emission Vehicle)にとって、電動フォーミュラカーによる世界最高峰戦の開催はムード醸成の一助になるだろう。公道開催をメインとするフォーミュラEの開催実現、それに向けては「ずいぶん長い年月をかけました」と言う小池都知事、「いよいよだな、という感じです」と実感を込めていた。

◆フォーミュラEは今季で10シーズン目、東京初開催戦は第5戦

現在の「ABB FIAフォーミュラE世界選手権」は、2014/2015シーズンから始まった(当初は世界選手権ではなかった)。単日開催を基本とし(1大会2日=2連戦開催の場合もある)、市街地での公道レースが多い電動フォーミュラカーの世界最高峰シリーズである。

年跨ぎのシーズン構成で始まったフォーミュラEだが、最近は開幕戦が年明けの実施となっており、現在の「シーズン10」(2023/2024シーズン)も開幕戦は2024年1月13日だった。11チーム22台が参加したメキシコシティ戦をパスカル・ウェーレイン(TAG HEUER PORSCHE FORMULA E TEAM)が制している。

日本初開催となると、日本人ドライバーの参戦を期待したくなるところ。過去に佐藤琢磨、小林可夢偉らがスポット的に参戦したことはあったが、日本人ドライバーの通季参戦例はなく、今季開幕戦のラインアップにも名前はない。

とはいえ、F1参戦経験がある名手やWEC(世界選手権)にも並行参戦する猛者、そして日本のトップレースでも活躍したニック・キャシディやサッシャ・フェネストラズらが名を連ねるドライバー陣容は充分に魅力的。東京戦は今季16戦のうちの第5戦という位置付けになる見込みで、序盤の勢力争いのカギを握る初舞台戦ということになりそうだ(当初は第6戦とされていたが、2月のインド・ハイデラバード戦が中止になり、第5戦に繰り上がった)。

なお、“日本勢”という意味では日産自動車が参戦中で、2026/2027シーズンからはブリヂストンのタイヤ供給が決まっている。ドッズCEOは「日本初開催の実現が日本勢増加の契機になることに期待しています」との旨も語っている。

◆チケット先行予約の受付スタート、若年層におトクな価格設定も

この都庁設置のシミュレーターによる走行体験イベントは、1月24日まで開催される(10~18時)。そしてファン待望のTokyo E-Prix チケット情報も発表され、1月25日まで先行販売予約(抽選)を受け付けることなどが明らかになった(販売サイトは「イープラス」)。価格はもちろん席種で異なるが、25歳以上(一般)は1万2000円から。カテゴリーA+という席種が最高価格で、8万4500円(すべての年齢区分共通)となっている。

25歳以上(一般)、24~16歳(U24)、15~3歳(U15)という年齢区分が特徴的で、クルマ離れ等々もいわれて久しい若年層に多く来場してもらいたい意図が感じられるところだ。価格上位の席種では年齢区分による価格差はないが、カテゴリーB、CではU24が一般の75パーセント、U15は同50パーセントの価格設定になっている。

今年はF1日本グランプリ(鈴鹿サーキット)の開催が春に移動しており、4月5~7日、つまりTokyo E-Prixの翌週である。日本のモータースポーツファンにとっては春、シーズン序盤から大きな盛り上がりの季節を迎えることになる。

《遠藤俊幸》

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